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┗■知ってびっくり「生き物・草花」漢字辞典/加納喜光:著

新聞の広告を見て…何となく買った本です。
330ページのポケットサイズで
読んでいた飽きない…漢字辞典。
「漢字辞典」を読むなんて…と思われるかも知れませんが
楽しくて楽しくて…。
漢字の読み方…には
なんと数十種に分類できるようで
さまざまなルールと歴史があることも
とても勉強になります。
感じが大好きな者にとっては…
手放せない1冊です。
◆知っておきたい基本用語◆
【音読み】
音とは、@漢語(古代中国語)の読み方。また、A漢字が日本に伝わったとき、日本語の音韻に影響された読み方も音という。
【訓読み】
漢字の読み方のうち、音読み(中国語由来の読み方)に対して、日本語由来の読み方。
【コアイメージ】
漢字の意妹(正確にいえば漢語の意味)のコア(核心、根底)にあるイメージのこと。意味そのものではない。
【漢名】
中国語(現代とは限らない)の呼び名。
【和名】
漢名に対して、日本語としての呼び名。外来語も含まれる。
【漢字表記】
和名を漢字で書いた場合を漢字表記とし、漢語(中国本来の名前)と区別する。
【呉音】
音読みのAの場合、4〜5世紀のころ、呉の地方(江蘇省の南部)から伝えられた漢字の読み方。
【漢音】
唐(7〜10世紀)の時代に伝わった漢字の読み方。
【唐音】
日本に伝わった近世の中国語音。唐宋音ともいう。
【唐宋音】
中国の宋から清までの間(日本の鎌倉〜江戸)に日本に伝わった漢字の音(実は漢語〈当時の中国語〉の読み方)。より古い宋音と、新しい唐音を併せた呼び方。単に唐音ともいう。
【甲骨文字】
亀の甲羅や獣の骨に刻まれた最古の漢字。占いの結果を記録するのを目的としたためト辞ともいう。
【象形文字】
物の姿を象った文字。絵文字とは違い、かなり抽象化した略画である。図形の解釈と意味が一致する。
例=「犬」はイヌを図形化したもので、イヌの意味。
【会意文字】
二つの記号(たいてい象形文字)を組み合わせた文字。図形の解釈と意味は必ずしも一致しない。図形から意味を暗示させる方法である。
例=「犀」は「尾」と「牛」を組み合わせた図形で、「牛の尾」という意味ではなく、サイの意味を暗示させる。
【形声文字】
音とイメージを表す記号に、限定符号をつけた文字。
例=「狐」は力という音と、「丸く曲がる」というイメージをもつ「瓜」に、獣の意味領域に限定する「犭(けものへん)をつけた図形で、キツネの意味。
【音訳.意訳】
漢字の音だけを利用して外来語を表記するのが音訳(音写ともいう)。外来語の意味に合う漢字を選んで表記するのが意訳。両者を兼ねるのを音意両訳(筆者の用語)と呼ぶ。
【国訓】
漢字の読み方のうち、音(中国語由来)に対して、日本語由来の読みを訓というが、その訓が漢字本来の意味ではなく、勝手に(間違って)日本人が与えた場合を国訓という。
例=狸はヤマネコのことで、タヌキは国訓。
【国字】
日本語を表す漢字(日本語の意味と対応する漢字)がないとき、漢字の体裁に倣って日本人が創作した擬似漢字。和製漢字ともいう。
例=鯱(シャチ)
【半国字】
日本で作られたということでは国字だが、中国ですでに存在していて、かち合ってしまったものを半国字と呼ぶ(筆者の命名)。
例=鮎(アユ)
【里帰り漢字】
中国で忘れられた漢字が日本で別の意味で使われるようになり、それを中国側が取り入れて日本と同じ意味で使うようになったもの(筆者の用語)。
例=鮭は古代中国ではフグだったが、今では日本と同じくサケに使われる。
【簡体字】
現代の中国で簡略化された漢字。1956年に制定され、これが正字扱いされている。しかし古典などの出版では繁体字(旧字体)も復活している。
【当て字】
ある語を漢字で表記するとき、その語の意味と漢字の意味が対応せず、ただ漢字の音だけを利用する表記法。音訳も当て字の一種。
【同系語】
二つの語が語源を共通にする場合を同系、または同源と呼ぶ。
【二音節語】
漢語は一音節を漢字一字で表すのが基本。これが意味をもつ最小単位である。二音節(漢字二字)で意味をもつ単位になることがある。これが二音節語。必ずしも二字熟語のことではない。複合語は両者を含む。
【重箱読み】
二字熟語で、上の字を音で読み、下の字を訓で読むこと。反対は潔構読みという。
【百姓読み】
漢字を音符などに引きずられて勝手に読む読み方。
例=更迭の迭をシツと読むなど。
【朝鮮読み】
漢字が朝鮮に伝わったときの読み方。古い中国語音が残っているケースもある。例えば金の古い中国語音はキムで、朝鮮語でもキム。
【女房詞】
昔、宮中で女房(女官)が使った独特の言葉。衣食住などに関する言葉を隠語めいて言ったもの。
【民間語源】
folk etymology の訳語。学問的根拠のない語源説。
本書は…
2007年に山海堂から刊行された「動植物の漢字がわかる本」を
改題、加筆、再編成したものだそうです。
全く余談ですが…
半年ぐらい前のことだったでしょうか…
「山海堂」が倒産したということによる
トラブルのご相談を受けたことがありましたが…
何となく…懐かしい名前に出会いました。
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