【RFCレポート】第049号
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RISK&FINANTIAL−COUNSELOR REPORT
【RFCレポート 第049号】テキスト版
−2008.01.17−
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RISK&FINANTIAL−COUNSELOR REPORT
【RFCレポート 第049号】テキスト版
−2008.01.17−
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【ちょっと歳時記】
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二〇〇八年・平成戊子年の成人の日に
晴れて新成人数となった人は一三五万人。
市町村の公民館で行われる式典に参加する
青年達の晴れ着姿が街のあちこちで見受けられる日です。
この「成人式」は、
古来の元服式に当たる儀式と云われていますが、
男子は髪を結い冠か烏帽子を付け服装を改めて
切腹の作法を修得して成人となったことを認められたようです。
自分の行動に責任を持つと云う
厳粛な心根を身につける日でもあったようです。
十六日の小正月は女正月。
暮れのうちに枝が撓るほどたくさん付けておいた
紅白の繭玉餅をたべて骨休め…。
正月気分から…「大寒」の厳凍極寒に備えて
豊作を願いつつ英気を養うひとときなのですね。
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【企業不祥事の裏に見えるお金と地位と嘘と眞】
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●バブル経済の崩壊と
サブプライム問題に学ぶ
日本のバブル経済が崩壊してから早くも十数年になり、
景気指数はそれなりに回復していると発表されていますが
中小企業では
経営者も従業員も一向に収入アップにつながるような材料がなく、
経営も生活も楽にならないというのが実感のようです。
バブル経済の崩壊と平行してIT産業の新規参入が本格化し、
ITバブルから誕生したITセレブなる人々の生活が話題になっていますが、
バブルの見えないところには
今でもたくさんの消えていく企業があることも
見逃してはならないのではないでしょうか。
いま世界の金融市場を震撼させている大きな問題が、
サブプライム問題です。
日本がバブル経済でアメリカの不動産を買いあさっていたのは、
つい十数年前のことでした。
日本国内の不動産市場も、
毎月のように価格が高騰し、買えば必ず儲かると云われるほどで、
その価格高騰が異常すぎていたことから、
政府は「国土法」などの取引の規制をかけて
躍起になって高騰するのを抑えていたのですが押さえきれず、
やっとそれが沈静化したかと思えば不動産価格が一気に下落し、
瞬く間に多くの個人破産者が続出してしまいました。
大企業や投資家が投資の対象としたのが不動産でしたから、
余分なお金を運用投資するにしても、
手っ取り早く利を得る方法として
不動産が格好の投資材料となってしまったわけです。
社会生活を充実させるための弱者を救うような福祉関連に対して
余ったお金を拠出してくれる人や企業があったら、
人間社会も捨てたもんではないと思うのですが、
世の中そうはならないようです。
米国におけるサブプライム問題は、
弱者である低所得者に
住宅取得の夢を叶えさせると騙すような手口で踊らされた人々は、
その住宅ローンを証券化して
投資の対象にすり替えられてしまったことにより、
本来の価値以上に資産価値が高騰することを期待した
投資家の手によって翻弄され、
挙げ句の果ては個人破産の憂き目を見る結果となってしまったのです。
そのうち、
太陽や雨、風、水を自由にコントロールして
投資の対象にする輩も出てくるかも知れません。
生活に必要な「衣・食・住」までも投資の対象とするのは、
人類の基本的人権までをも
侵害するやもしれない事態になるように思えてなりません。
●嘘をついてまで
守る地位とはなんだろう?
車両の欠陥により死亡事故を起こした
大手自動車メーカーの社長が有罪判決になったことも、
賞味期限の表示を会社ぐるみで偽って倒産危機に陥り、
会社更生法の申請をした老舗料理店、
お菓子の製造メーカー、
老人介護施設の福祉関連企業など、
昨年の一年間で発覚したものだけでも
十数件の偽装行為や虚偽発表の記者会見など、
又かと思うほど多かったように思います。
企業が企業として存続するには、
一番大切なことは
社会に受け入れられる企業であるかどうかではないでしょうか。
社会に…
消費者に…
受け入れられない企業であるということは、
社会に存続する価値がないと言うことになります。
多くの従業員の上に立つ経営者は、
その企業が社会に受け入れられる企業であるように
導いていくことが大きな使命であるわけです。
決して、
経営者の個人的な地位や、
名誉欲、
資産形成の為に社長として、
経営役員として推挙されたわけではありません。
社会に受け入れられる企業と云うことは、
その相手である消費者を裏切らないと云うことに他なりません。
社会を欺き裏切って利益を上げたとして、
例えばそれで社員の給料を上げ、
そして株主に高配当をしたとしても、
欺きに対する社会からの制裁は
半端なことでは終わらない社会になってきました。
会社をもっと大きく拡大したい…、
拡大するためには資金が必要だ…、
その為にはもっと利益を蓄えたい…、
利益を蓄えるには…
社会に受け入れられるような
会社となるようなポリシーのもとに
社会に貢献する力を培って行くことによって
その道が開けるのではないでしょうか。
●易経に学ぶ経営哲学
「井は邑を改めて井を改めず」
易経の竹村亜希子先生に教えていただいたことですが、
「水風井」(すいふうせい)には
経営の危機管理の基本が書かれています。
それは、
「井(せい)は邑(ゆう)を改め井を改めず」
と云う言葉であって、
井は井戸のことです。
邑(ゆう)は村のことです。
元来、人は水がなければ生きていけません。
人は井戸のある所に集まり、
井戸を中心として人々が往来してやがて村や町になってゆく。
そして井戸の水は尽きません。
井戸を村に移すことはできませんが、
良い井戸が有れば村はその井戸の有るところに移ってきます。
良い井戸をつくると
多くの人々にその良い水を与えることができるのです。
それでは、
良い井戸、良い水とはどんなことなのでしょう。
頑丈な石の内壁で築かれていて、
いつも冷たく、清潔で、ゴミなどの不純物が混じっていないことと、
水を汲むための釣瓶がしっかりしていて、
きちんと底まで届く長さになっているかどうかも
大切なことだというのです。
社会に受け入れられる企業であるためには、
「水風井」の記述の
「良い井戸」であることと
言い切ってしまっても良いのではないでしょうか。
万一、
井戸の中に毒が入っていたりしたら、
瞬く間に人々はその井戸を捨てて
他の心配がない井戸の方に移り去ってしまうのは当然のことでしょう。
形あるものはそのまま放置しておけば朽ちてしまいます。
つまり、
正しく井戸の管理ができる人が経営者でなければなりません。
井戸の内壁を絶えずチェックするのは誰でしょう。
釣瓶の点検をするのは誰でしょう。
井戸の底をさらって
いつもきれいな水が湧き出るようにしておくのは誰がするのでしょう。
こうして、
井戸に例えてみると会社とは…
経営者とは…ということがよく見えてきます。
すべての管理の総責任者が社長なのですから、
あの無様な記者会見のように、
社長が知らなかった事…とか、
部下が勝手にやったこと…
などと云うような言い訳は一切通用しないのです。
お金に目がくらんで、
井戸の手入れを怠ることがないような
経営者でありたいと改めて思うこのごろです。
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【リスクカウンセラー奮闘記−44】
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●パチンコ浪費癖から抜けられずに借金が…?
浪費癖がひどく、
パチンコ、競馬などの博打が好きで、
自分では金銭の管理が出来ないという
千葉市内に住む青年の任意後見人を引き受けています。
パチンコ浪費癖を改善させようと
毎日、毎日、判で捺したように3千円ずつ振込続けている私と、
手元にお金があれば有るだけ使ってしまう
今までの生活態度を変えたがらない彼とのバトルは、
毎回会うたびに意見が噛み合わず、
数時間を一緒に過ごして別れた後は、
身体中の血液が
ドロドロになってしまったのではないかと感じるほど
ヘトヘトに疲れ切っていて、
2、3時間は何もする気力が無くなってしまうほど
マイナスの気を浴びた感覚が残っています。
正月休みがあったから、
彼と毎月通っている千葉市のその病院へ行くのは
およそ40日ぶりになります。
血液検査の結果が少しでも良くなっていて欲しいが
彼の生活状況を推測すると余り期待できない。
今年の正月は久々に娘が会いに来るというので、
父親として精一杯の歓迎をしてやりたいと思い、
師走の始め頃から落ち着かず少々舞い上がり気味でした。
年末から娘がやってきました。
せめて正月は「おせち料理」でも…
と父親として精一杯の準備をして歓迎していました。
娘さんを交えて私と三人で会話をしていても、
病気を感じさせないような平常の父親ぶりを演じている
彼の姿はやはりお父さん。
しかし、
私を交えて話すときの取り繕うようなその場の空気は…
「他人には早く帰って欲しい…」と
云わんばかりで落ち着かず、
彼の精神的な負担は最高潮であったに違いありません。
そんな正月を過ごした直後のことです。
たぶん…中身の濃い正月生活の反動によって、
少々のトラブルがあるだろうことを予め想定はしていました。
それは、
娘が帰ってしまった空虚感と、
これといってやることがない自宅療養生活の
暇な時間の解消方法のひとつとして、
彼が再びパチンコ屋へ通うようになることでした。
そんなこともあろうかと…
特にパチンコ屋通いは予め釘を刺しておいたのですが、
残念ながら、
私の期待は見事に裏切られてしまいました。
成人式を挟む…
3日間の連休の前に、金、土、日、月の
4日分の生活費の送金をしておいたのですが、
送金した金曜日の午後には全額を引き出しパチンコ屋へ行き、
健闘するも空しく…
僅か1時間足らずで全額を浪費してしまったようです。
そんなわけですから、
金曜日の夕方からは、
ひっきりなしに電話がかかってくるようになりました。
いつものことなのですが、
手元にお金が無くなると、
「そんなことあるわけないだろう…」と思うようなことも含めて
驚くような理由を延々と並べ立て、
何とかして送金させようと執拗なほどの勢いで
電話攻撃をしてきます。
相手は時間が有り余っている人ですから
何度でも電話を掛けていられるでしょうが、
こちらは仕事中であったりすると、
ほとほと参ってしまうこともありますが、
そんなことで挫けていたのでは彼の思うつぼに填ってしまいます。
哀れそうな声を作りながら…
少しでもお金を送ってくれという彼に対し、
「約束した以外のお金は送れないけど、食べる物なら宅配便で送ってあげるから…」
と云うと、
「食べ物は賞味期限があるからいらない…」
と云って、
食料を送ることを断ってきた。
彼の説明では、
「いま手元には2千円少々しか残っていないので…」
と云うので、
2千円あれば3日間を過ごすことは出来るだろうと
あえて心を鬼にして
「3日間をそれで乗り切りなさい…」
と、冷たく返事をしておきました。
彼の場合は、
「いまは手元にお金がない…。お金がないからパチンコはよそう…」
とは、残念ながらならない。
行きつけのスナックのママから6万円を借りてしまったようだ。
私が任意後見人になる前にも、
数十万、数百万円の借金をつくってしまい、
会社や自宅に
怖い街金融のお兄さんが頻繁に顔を出すようになったことがあって、
結局
親が全額を支払って解決したという話を聴いていますので、
どんなことがあっても新たな借金だけはさせてはなりません。
ですから、
頻繁に小さくお金を管理しながら送金してあげて、
その使途を確認しながらお金の大切さを話し合うようにしています
●小さな約束…せめて小銭は郵便貯金に…?
昨年8月頃から
「せめて娘へ贈るプレゼントぐらいは自分が貯めたお金で買ってあげられるようにしようよ…」
という提案を受け入れてくれて、
1回に千円にも満たない小銭ですが、
私が彼の家に訪ねるたびに一緒に郵便局へ行って
ATMで入金するようにし、
何とか少しずつでも貯金をするという習慣が身につき、
お金が貯まっていくことの歓びを感じて欲しいと
期待をしていました。
あともう少しで
1万円の大台になる金額まで貯まってきた通帳を見る彼の表情も
満足そうなので、
小さな成果を見つけられた気がして、
彼も少しずつでも続けていくことを約束してくれました。
新年でもあるので、
彼に「病院に行く前に、今年の貯金初めをしに行こう…」と
貯金通帳を持ってくるように声をかけると、
突然声を荒げて
「何でそこまで管理されなくちゃいけないんだ…。」
と大声で叫び私を睨みつけるようにそれを拒否するのです。
「なぜ…?…通帳を見せられない何かがあるんだ…」
と彼が弁明するまでもなくすぐにその反抗の理由が分かりました。
彼の説明によると、
「去年の暮れに娘が帰ったあとどうやって時間を潰したらいいかわからなくって…(パチンコ屋で使ってしまった…)」
それと
「11月に(パチンコ屋へ)行った時は9万円も取ったんだ…」
と、得意げにつけ足して弁解を云う。
時間がつぶせて稼げるんだから
こんなに都合の良いことはないだろう…
と云わんばかりで、
いつものことながら、
ほとほと呆れてしまいましたが
「まとまったお金が手元にあるとパチンコ屋に行くためのお金になっちゃうから…これからも毎日3千円ずつ送金する方法は変えないから…」
と、いっこうに改まらない浪費癖を鎮めるような
良い妙案はないものかと悩む私です。
また小さな約束をしてきました。
小銭の貯金を再開すること。
どうしてもパチンコ屋へ行きたい衝動に駆られたら、
すぐに私の持つ彼専用のPHS携帯電話に連絡してくること。
でも、
何処にいても…
どんな時でも…
頭の中から彼のことが消えないという、
時に…
恐怖感のようなものを感じることさえあります。
リスクカウンセラーとして、
今のこの対応に悩む今日この頃です。
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【ホロニック】
(英:Holonic)全体(ホロス)と個(オン)の合成語。
すなわち組織と個人が有機的に結びつき全体も個人も生かすような形態を言う。生物は個々の組織が自主的に活動すると同時に独自の機能を発揮する一方でそうした個が調和して全体を構成する。 (小学館「カタカナ語の事典」より)
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◆暮らしと経営のカウンセリングルーム◆
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◆エフピーカウンセラー
・相続のトラブルが心配だ。事前に解決しておきたい!
・暮らしの中の経済問題を聴いて欲しい!
・近隣との不動産のもめごとを上手に解決したい!
・親戚・家族間のトラブルの悩みを聴いて欲しい!
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◆リスク・カウンセラー
・家庭経済の危機を乗り切る方法を相談したい・・・
・会社も自分も債務超過になりパニック状態を解決したい・・・
・会社の経営が行き詰まりそうだ・・・何とか再生させたい!
・会社の上手な終わり方なんてあるの?
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「ホロニックス・専門家ネットワーク」を有機的に
活用して問題の解決に当たっていますので、幅広い分
野で対応いたします。
トラブルは、時間を掛けて一人で悩んでいたも事態
は悪化するばかりです。
問題解決の近道は「早期発見」「早期対応」が要諦
です。悩みごとは先送りせず、早めにご相談ください。
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私の経験から言わせてもらうと、ギャンブルに興味があるうちは、どんなに規則を作ったとしても、その規則を本人が守ることはないでしょう。
なぜなら、ギャンブルをやめる意味が見出せず、本人にとってその規則はストレスにしかならないからです。
小手先ではなく、もっと本質的な部分を修正していくべきです。
具体的にはギャンブルのような弊害のあるものから、人間らしい豊かな目標に、生きがいを転換することが必要となります。
幸い、娘さんのことを大切にしていらっしゃるようですね。
娘さんがおいくつなのか私はわかりません。
しかし、例えばもし娘さんが現在受験勉強をしているのであれば、勉強を教えることができるように自分も勉強する。
そして学校を卒業したあとのことを考え就職の手助けができるように企業の求人情報を収集しそれを趣味にしてしまう、など。
このような経験を積んでいけば予備校の教師くらいにはなれてしまうのではないでしょうか。
方法はいっぱいあるはずです。
傷ができた原因を取り除くことをせずに、ただ傷口の治療を続けていたのでは、いつまでたってもその傷は治りません。