2018年01月01日

リスク・カウンセラー奮闘記−164

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リスク・カウンセラー奮闘記−164
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●故郷の農地は思い出としての相続財産

 東京に住んでいる地方の田園地帯が出身地だという人の相続財産の中の不動産に、田畑などの農地があるような場合には・・・・「なぜ農地を相続したの?」と思わず聞いてしまう。
 四国の山懐の出身だというA氏からの相談に…「貴方は農業従事者としての資格があるの?」と聞く。「農業をしながら母親が一人暮らしをしていた家だから、出来るものなら残して、別荘代わりに子供たちにも使わせたい・・・・」とのこと。
 「長男だからという理由だけで、自分の実家を相続しなければならないという考え方は果たして良かったのか…」
 「よくよく考えたら、自分の子供たちにとって祖父母の住んでいた家に対する思い入れは自分ほどない。地元に近い町に住んでいる妹ともっと相談して、有効活用してもらえる方法で相続しておけば良かったんですね…」
 田畑も誰かに耕作してもらわなければ荒れ地に変わり、「負の資産」の資産になることを改めて知ることになったA氏と、農地の売買の難しさ、農業委員会の存在と農地の維持管理費用について、話すこととなった。
 都会であれば1反(300坪)の土地の価値は容易に購入することは出来ない金額だが、こと農地にあっては国策による規制が多いため、都会にある農地のようにはいかない。
 農村に存在する農地は、農業従事者の高齢化や耕作放棄地の増加、農業所得の減少等が進行するなど厳しさを増していることを鑑みて、農業のあり方についての構造改革をすすめている中で、これからの農業が輸出拡大や6次産業化等によって、農業・農村の所得の倍増を目指すことにより、農業を若者たちが支えることを目指しているのだから、計画性のない乱雑な開発行為が行われることは、国策にも反することになる。
 相続農地の近隣の農業従事者にお願いして、継続的に農地として耕作してもらえることが出来れば、思い出が消えないように鍬や鋤で丁寧に整えてもらえるだけでも嬉しいもの…と、考えてはどうだろうか。
 相続財産の中で、居住地以外にも土地を所有している人(約32%)が「特にこれといって利用していない土地がある」という。
 なぜ利用していないのかの質問に、その理由は「遺産として相続したが、今のところ利用する予定がないため」が37%という結果がある。
 不動産を相続した人が心掛けるべき事がある。
近隣に迷惑がかからないように、正しく維持管理をして継続することであると思う。
 (リスクカウンセラー 宅地建物取引士 細野孟士)
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