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気になる! コトバのあれこれ
ひらがなで書く? 漢字で書く?
『日本語の正しい表記と用語の辞典』
講談社校閲局 編/講談社 出版
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文章を書くとき、ひらがなで書いたほうがいいのか、漢字で書いたほうがいいのか、迷われたことはないでしょうか。そんなときは、この辞典をお勧めします。表記に関する指針が説明されているのですが、副詞の場合は、次のようになっています。まず、ひらがなで表記すべき副詞に、「あえて」、「かえって」、「さしあたり」、「だいぶ」、「なかなか」、「はなはだ」、「まさしく」、「やにわに」、「わざと」などを挙げ、漢語の副詞(句)や他の品詞(動詞・名詞)に準ずる副詞(句)は漢字でもよいとしています。たとえば、「案外」、「暗に」、「案の定」、「依然として」、「一見」、「一斉に」、「青々と」、「洗いざらい」、「追って」、「重ねて」などです。ただ、漢語の副詞や他の品詞に準ずる副詞であっても、本来の意味が薄れているような副詞は、なるべくかな書きにするよう説明しています。たとえば、「いっそう/一層」、「いったい/一体」、「いっぺんに/一遍に」、「きわめて/極めて」、「けっして/決して」、「ことに/殊に」、「ずいぶん/随分」などです。
副詞以外についても説明されているので、ひらがなか漢字か迷われたときは、漢字書き・かな書きの要領の項を一読されては、いかがでしょう。