2017年05月01日

知っておきたい“最新相続財産分け”情報

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リスクのクスリ
知っておきたい“最新相続財産分け”情報
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◆平成28年12月 最高裁大法廷判決

 平成28年12月19日に『遺産分割審判に対する抗告棄却決定に対する許可抗告事件』として、最高裁判所大法廷において破棄差戻の判決がありました。
 これは、共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は遺産分割の対象となるか否かについての裁判で、共同相続された普通預金債権、通常貯金債権及び定期貯金債権は、いずれも、相続開始と同時に当然に相続分に応じて分割されることはなく、遺産分割の対象となる。(補足意見及び意見がある。)という判決結果でした。

 従来預金は、法定相続割合の通り自動的に配分するもの。取り分を遺族みんなで話し合って決める「遺産分割」の対象から外して扱うとしてきましたが、この裁判では、遺産分けは、遺族間で「実質的に公平を図るもの」として遺産分割は預貯金を含め「できる限り幅広い財産を対象」とするとして預貯金も遺産分割の対象とした判決となったのです。
 すなわち、従来は各自の相続分は他の相続人の同意がなくても引き出せたのですが、遺産分割協議が成立しない時点では、預貯金も引き出すことができないということなのです。

◆新制度「法定相続情報証明制度」の5月からの導入

 平成29年5月29日(月)から,全国の法務局において,各種の相続手続に利用することができる「法定相続情報証明制度」が始まります。

 現在,相続手続において、亡くなった被相続人の戸除籍謄本等の束を,相続手続を取り扱う各種窓口に対してその都度、何度も出し直す必要がありました。
 法定相続情報証明制度は、登記所(法務局)に戸除籍謄本等の束を提出し,併せて相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)を一度提出することによって、登記官が、その一覧図に認証文を付した写しを無料で交付します。

161-表紙.jpg

 その後の相続手続は、法定相続情報一覧図の写しを持っていれば、その都度、戸除籍謄本等の束を何度も出し直す必要がなくなります。
 法務局発行の故人が生まれてから死亡するまでのすべての戸籍謄本の証明書を、謄本の原本の代わりに銀行などに提出すればよく、預貯金など財産の名義書換の手続きが簡素化されます。

 従来、銀行などでの財産の名義変更には相続権を持つ法定相続人が誰と誰といった確認作業が大変であったため少しでも簡素化しようとする背景があります。
 ただし、この証明のために当初の戸籍謄本を集める手間は従来通り必要である。

 高齢化が進む中、相続手続きを円滑に進めるため、相続人が知っておきたい情報には相続税のみでなく、こうした手続きに関する情報も可能な限り取得しておきたいものです。

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【富 永  徹 也 氏 プロフィール】
一般社団法人 
  相続アドバンスト倶楽部   主宰 
JICA
  一 般社団法人相続診断協会パートナー
昭和45年−広島国税庁入局 平成16年-中京税務署・副所長 平成17年-大阪国税不服審判所副審判官 平成19年-大津税務署特別国税調査官 平成22年-堺税務署特別国税調査官 平成24年-退官 
  平成25年-富永てつ也税理士事務所設立 平成26年-一般社団法人相続アドバンスト倶楽部設立。 
 特別国税調査官としての実践を踏まえ、相続の現場から見える問題点をわかりやすく解説。特に相続専門家として資産家を守る「笑顔相続」の普及に努められています。




posted by 寛良 at 16:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ■【RFCレポート】リスクのクスリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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