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気になる! コトバのあれこれ
漢字の由来まで分かる珍辞典!?
『漢字ときあかし辞典! 』
円満字 二郎 著/研究社 出版
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パソコン等の普及により、漢字は手で書くことより表示されたものから選ぶことのほうが多くなりました。それにともなって漢字辞典の出番も少なくなった気がしますが、それでも『漢字ときあかし辞典』のように漢字の部首解説はもちろん、類字との使い分けや成り立ちも説明されていて楽しい読み物になっていると、たまには引いてみたくなります。
この辞典で身近な生き物の漢字で見てみます。烏(カラス)という字が鳥(トリ)に似ているのは、ご存知のとおりです。これは、全身が真っ黒で目がどこにあるかわからないので、『鳥』の"目"の部分を抜いて書くようになったからとか。それにより画数が鳥より少なくなったので、部首は鳥偏から外れてしまいました。
猫も身近な動物です。獣偏は、『犬』の変形で"犬に似た動物"を表します。そして苗の部分が諸説あるそうですが、この辞典では、鳴き声を表す説に説得力があるとしています。『苗』の古い音読みはミョウだそうです。なかなか楽しい読み物ではありませんか?
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