2006年06月25日

■R.F.C Report-No.005■ 【相続税納付は相続人全員の連帯責任】


【RFCレポート】第005号



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【相続税納付は相続人全員の連帯責任】
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=相続人の一人が相続税を支払わなかったため、他の相続人の財産が差押えに…=



◆兄の相続税未納により不動産の差押え通知が届く



 父親が亡くなって十数年過ぎたある日、国税庁から相続税の未納による差押えの特別送達の書翰が届いた。
 書翰の内容は、長男が相続税を長期間未納のまま放置していたため、父親から相続した自分名義の土地が差押えになったことが分かった。

 何故?私の財産が・・・と、その理由がすぐには理解できず、生前、父親が信頼していた税理士に相談に行ってその理由がやっと理解できたのだ。


◆長男は延納を選択し、3人の姉妹は物納を選択していたていた


 年号が平成に変わって間もない頃、千葉市郊外の数ヶ所に土地を所有していたA氏が亡くなり相続が発生した。

 20億円を超える相続財産は子供4人が相続することとなった。4人のうち長男を除く3人の姉妹は直ちに物納の手続きをとり相続税を完納した。

 しかし、問題の長男は延納手続きをした後、相続した土地の一部を売却したりして少しずつ納税していた。

 母屋だけは、先祖から代々受け継いだ土地であるし売却せずに残したいと考えて、友人の薦めで近くの銀行に相談し土地の有効活用をしたいと考えるようになっていた。

 父がお世話になっていた会計事務所に相談しようかと考えていたが、銀行の支店長が税理士まで紹介してくれたので、銀行の進める有効活用の関係手続きは全てお任せすることにした。

 売却した土地の譲渡所得には当然のことながら税金が発生するが、それは銀行が融資してくれると言うし、何の心配もなしに土地を売却したお金のほとんどを相続税の納税資金(十年間の延納のため少額)に充当した。

 その後、銀行の支店長が証券会社の支店長と同行来訪し、土地を担保提供すれば明日にでも融資をするから・・・・と、トントン拍子に融資の話が進み2億円の借入をして初めて経験する株の運用に手を出すこととなった。

 融資のための担保枠は相続した土地で十分すぎるまであったことから、支店長は頻繁に訪ねて来る。次に連れてきたのは、銀行と同じロゴマークの建設会社だった。

 駐車場にしていた遊休地にマンションを建設することを勧められた。
 その関連大手企業の社員寮にしたいので・・・・と、10年間の一括借り上げの賃貸借契約を提示された。

 10年間は賃料で返済すればいいのだから何も心配することはないというのだ。

 これも初めての経験だったが、マンション・オーナーとしての不動産の有効活用が始まったのだ。(この時、10年後に一括明け渡しの悲劇が発生することは全く想像していなかった)


◆兄はバブル崩壊で債務超過に…


 それから間もなくバブルが崩壊し株価が急落。銀行は融資した2億円をすぐにでも返済してほしいとせっついてくる。

 新たに転任してきた銀行支店長に買い受け人を紹介され、あれよあれよという間に担保提供していた土地を売却することになった。

 2億円に売れるどころか1億円がやっとだった。この時また悲劇の原因が発生したのだ。売却したときの金員は僅かな諸経費を除き、残りの全てを銀行が回収してしまったのだ。

 この時も、土地売却により発生した所得税を支払う余裕がなくなってしまった。

 実は、土地運用をやって資産運用をしているつもりが、きちんと相続税の納税資金調達の段取りができないまま、ドンドン資産の目減りを起こしてしまっていたので、いつの間にか2億円以上の債務超過になってしまっていたのだ。僅か6年間ぐらいの出来事だった。

 こうして債務超過となってしまったことで、長男は所得税ばかりか相続税の納付もできず、未納のままに放置していた。

 やがて、相続税の催告書が頻繁に送達されるようになり、そして遂に、税務署は長男名義のマンションに対し差押えの執行をしてきたのだ。

 差押えの執行は、相続発生の後、納付期限までにきちんと納付していた三人の姉妹達の財産にまでに及んだのだ。


◆見えない抵当権がある。相続税の連帯納付義務


 相続税の共同相続人は、相互保証的連帯責任があります。
 不動産売却による譲渡所得税の納税責任はその本人が負うものですが、相続税は相続の発生により確定した相続税の納付責任は、共同相続人(相続放棄した者を除く)全員になります。相続財産をいかように分割相続しようとも相続財産全体にかかる相続税額を共同責任で完納しなければならないわけで、その内の一人が破産やなどで未納となってしまった相続税は連帯責任の原則により他の共同相続人が負担して納付しなければならないのだ。

 相続税を延納納付する場合、完納される最後まで税理士が見届けることは至って困難なことだが、相続人の資質を鑑みて別途確約書により相続人の自己責任を確認をしておくことを提言したい。 
 

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【備えあれば憂いなし!学資の支払いは大丈夫…?!】
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 大手企業の倒産は落ち着いてきたようだが、まだまだ中小企業の倒産や個人の破産申立は減ることがない。

 親が苦労していても子供だけは何とか良い学校へ行かせたいと思うのは誰もが共通の願いであるが、親のリストラや、事業経営の倒産などにより高校の3年間を無事に卒業させてあげられるかさえ危ぶまれるような事態があることは大きな問題である。

 子供に勉強意欲があっても、学費が支払えない状態になったのでは悔やんでも悔やみきれない。親の責任として、せめて授業料だけは支払えるようなリスク管理が必要なのではないだろうか。

 親が交通事故で働けなくなったり、倒産やリストラで収入が減ってしまったときに、保険で賄えるようにしておくことをおすすめしたい。


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【空室をすぐ埋められる!不動産管理のノウハウ−B】
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◆インターネット時代で管理業の格差は拡大する


 お客様にとっては無限の情報が無料でリアルタイムに得られ、家賃や間取りなどの条件による検索も瞬時にできる上、店まで足を運ぶ煩わしさも無い。

 最近では「まずインターネットで物件を絞り込んでから来店する」という行動を取る人が急増、業者にとっても情報誌やチラシより情報コストが少なくて済むため、インターネットのホームページを見て来店したお客様に仲介手数料を割り引くサービスを実施しているところもある。

 成約件数に占める割合は少ないものの、今後のインターネットの普及速度を考えると、こうした取り組みに積極的な業者と出遅れている業者とでは、集客力に大きな差が開くことは間違いない。

 パソコンからだけでなく、次世代携帯電話やテレビ、ゲーム機などからも簡単にインターネットにアクセスできるようになり、インターネット人口は爆発的に増加すると予想される。


◆不親切、不審な物件が多いネットの物件情報


 宅建業法の中で、「不動産広告の実務と規制」に関して大きなスペースを割いて取り上げている。

 その中でも「取引条件の有効期限」と「物件告知の表示」には細かく指示を出している。

 宅建業法では新聞折込ビラ、パンフレット、ポスター等は規制対象になり、違反すれば即行政指導、悪くすれば営業停止、最悪免許取り消しもあり得る。

 ところが、インターネットはメディアの性質上、現状は法の対象外となっており。出版物、印刷物なら違反になることでもネットではフリーパス状態。消費者サイドから見れば、不親切、不審な物件は数多く見られる。

 不動産業者の中にはせっかくホームページを持っていても全く更新を含め活用していないまがいインターネット業者も多く見受けられる。

 それは不動産業者自身にパソコンのノウハウが無いが故、インターネット上位に表示され、かつタイムリーな空室情報の更新(検索の上位表示と更新については次章にて説明する。)が出来無い事にが原因だ。

 広告効果があるホームページを維持管理するために信頼の出来るネット専門の情報提供会社のWebサービスを利用して、検索機能やオンライン物件登録・成約削除などの操作をインターフェイスで行う必要がある。

 当然の事ながらWebサービスを利用料金は高額であり、現段階のインターネット需要では費用がペイ出来ない為、結果的に誇大・オトリの宣伝をする悪循環を呼んでいるようだ。まずは大家さんが今委託している業者がインターネットで募集しているならば、アドレスを聞き、ご自身の目で募集内容を確認する事だ。


◆ネット検索の上位表示の重要性(今後の管理業)


 訪問者を増やすには検索エンジン(グーグル・ヤフー等)で上位に表示されることが不可欠だ。大枚をはたいて、指定したキーワードで上位に表示してもらえる有料の検索サービスや、上位ランクの確保を指導するコンサルタントと契約する企業も多い。

 大手不動産会社ならともかく、1室10万円程度の空室管理で商いをする中小不動産管理会社には大きなリスクが伴う。検索エンジンで上位にランクされる秘訣とはズバリ、「まめに更新して、よいコンテンツを提供すること」。そこで不動産業者自身がパソコン操作のノウハウを習得し熱意をもってインターネットビジネスを進める必要がある。

 多くの商用サイトは、自身のビジネスに関連した検索結果で上位に表示してもらうために大変な苦労をしている。実際私の友人の管理会社の社長は3年間ほぼ徹夜で上位表示のノウハウを習得して現在では各検索エンジンでの上位表示をしている。
(参考)http://www.pal-collection.com/pal/ 

 最近では一日の問い合わせが平均で20件を超えるそうで、駅前の業者より集客がある。

 今後の不動産管理業は独自のノウハウと企業としての差別化・独創性が求められる時代である。

 いわゆるまがい物・えせ業者は通用しない。
 ようやく日本の不動産業も正常な欧米のコンサルタント業に向かって歩み始めたようだ。戦後の周旋屋さんの時代はもう終わったと言える。

 元付け業者がインターネットを利用して客付けが出来る現代では不動産業の悪慣例を一掃して業者個人が企業努力をし、いかにお客様に喜んでいただけるサービスを提供できるか?そして大家様自身も企業家として自分の物件(施設)でお客様に喜んでいただけるのか?サービス業として歩み始める時代がもう目の前まで来ている。戦後の慣例はすでに終わったのである・・・・・・。
(寄稿:パークヒルズエステーツ 豊田泰幸)


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【目には見えない隠れた抵当権。不動産取引と国税の優先】
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不動産購入により金融機関が第一順位で抵当権を設定する場合や、商取引の保全のため不動産担保として抵当権を設定したりしていますが、これらはその不動産の登記簿謄本を閲覧することで誰でも確認することができます。
 
 相続人A氏(事業経営者)は、平成10年5月に父が亡くなり相続が発生していた。相続財産のほとんどが不動産でどれもすぐに換価できる状況ではなかった。

 相続人A氏は延納の手続きを取り少しずつ不動産を売却し相続税の納付を考えた。

 銀行からの提案で、マンションを建てて不動産有効活用を始めることとなった。当然のことだが、建築資金を融資した銀行は第一順位で抵当権を設定した。

 資金繰りは目一杯であったがそこそこのスタートとなり本人も融資した金融機関も、資産運用が順調に運ぶことを期待していた。

 しばらくは順調のように見えたが、取引先の倒産などで事業経営苦しくなり、相続した土地を売却して何とか資金繰りを賄っていた。

 中堅取引先の倒産であったので仕入先から不動産を担保提供しないと商品の出荷ができないという申し入れがあった。
  
 相続人A氏はマンションの二番抵当の設定を承諾し、仕入先からは商品が仕入れることができた。

 ところが、その後まもなく、大口取引先の倒産によって連鎖倒産という事態に至った。会社に整理に入った時点においても、金融機関は一番抵当、仕入先は二番抵当としっかり保全できていると信じて疑う者は一人もいなかった。

 ところが、国税から差押えが入った。相続人A氏は日々の資金繰りに追われ相続税を納付していなかったのだ。

 十分な担保があるからと誰もが安心していたが、延納していた相続税の八割が未納のままであったのだ。
 
 国税債権の優先により、保全していた担保物件の第一債権者は国税に入れ替わってしまったのだ。

 金融機関が、例え第一順位で抵当権を設定していたとしても、抵当権設定の日より一日でも前に発生していた国税債権があれば、国税が優先することになるので、融資した金融機関も、仕入先にとっても一瞬にして回収不能な不良債権と化してしまったことになる。



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【RFCレポート】第005号 2005.05.10発行のテキスト版
 

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