【R.F.C+M レポート】第058号
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RISK&FINANTIAL−COUNSELOR REPORT
【RFCレポート 第058号】テキスト版
−2008.10.23−
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RISK&FINANTIAL−COUNSELOR REPORT
【RFCレポート 第058号】テキスト版
−2008.10.23−
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【ちょっと歳時記】
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立ちて居て
待てど待ちかね
出でて来し
君にここに逢い
かざしつる萩
(大伴家持)
万葉集には萩が出てくる歌が141首あるというから、
秋風にさやさやと揺れながら通る人の気を引く花だったのでしょう。
やがて冬になり葉がすっかり落ちて枯れてしまったかのようになった株でも
必ず芽が出てくるので「生え芽」(はえぎ)がハギになったと云うようです。
現代のように豊富に髪飾りあるわけではなく、
待ちに待った人が来てくれたからと、
萩の花を髪にかざしてあげたとは…、
微笑ましくすてきな光景ですね。
小さな花は舞妓さんの髪を飾る”つまみかんざし”のように見えますが、
もしかしてハギを模して作ったのかも知れませんね。
マメ科のハギは11種類に分類されるそうです。
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リスクのクスリ
【中堅企業のM&Aの陰で倒産していく…
請負契約に無防備な中小企業経営者の悲劇】
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●生き残りに必死な中堅企業のM&A
新聞やTV報道でA社はB社を敵対的買収を仕掛けている…などと、資本主義社会のならではの公開株式の争奪戦が繰り広げられていますが、最近、中堅企業においても生き残りをかけて様々な形でM&Aが行われています。
「M&A」とは、Mergers and Acquisitions,つまり企業の合併や買収の意味なのですが、何も最近になって生まれたことではなく、あの有名な五島慶太もこの手法により企業を拡大してきたとも云われているくらいですから、日本においてもそれなりに歴史があるものです。
最近では中小企業の生き残りをサポートする税制改正により、企業経営を支える会計事務所やコンサルタント会社がビジネスとして取り組んでいるケースもあり、その内容は、株式譲渡、事業譲渡や資本業務提携なども含めたものでそこには、経営権の移動という現実があります。
事業を承継するものがいない、事業の規模拡大に限界が見えなくなったような場合、社員や事業をそのままにして引き継ぐ場合と、買収の時に不採算部門を切り捨ててしまうようなケースもあり、外部からは見えない人間ドラマがあることをしばしば耳にします。
買収する側の企業には買収後の思惑があり、買収される企業の経営陣や社員の中には不安やプライドが錯綜し、ある者の考えや行動は高く評価され、ある者は否定されるなど、そうして一人一人が相互に牽制しあい疑心暗鬼になるような事態になってしまうことさえあるのです。
M&Aで買収される企業は、資産、経営体力、優秀な人材、製品開発力、蓄積ノウハウや顧客があることなど、これぞという光るものを持たない企業はM&A後の社員たちにとって恵まれない場合もあり得ます。
●親会社の専属ラインを次々に設備投資したが…
M&Aによって中堅企業が生き延びる陰にもう一つのドラマがあります。それは、買収される側の下請け企業にとって、会社の生死を決めることになるかも知れない大きな問題が秘められているのです。
従業員数200名弱の電子部品の加工技術をもっているC社があった。そのC社は、十数年前からB社の下請け会社として業界の陰の功労者として多くの製品を納品していました。B社から発売される予定の新製品の試作品はC社の生産技術担当者との意見交換が不可欠なほど相互の信頼関係はできあがっていると自負していました。
ですから、B社からの新製品の発注が決まればそれに必要な生産設備を準備するため、金融機関から借り入れしたり、数千万円の設備もリース契約によって準備し、C社からの要求に応えてきました。そんな蜜月関係によりC社の規模は次々に工場を拡張し、やがてB社にはなくてはならない外注先となっていました。
ところが、ある日突然、M&AによってB社がA社に吸収合併されてしまったことからC社に大きな火の粉が降りかかってきたのです。
M&Aによって経営権を持ったA社は、当然のこととして品質、生産効率、工場稼働率などの全面的な見直しを行うこととなり、今までC社に発注していた商品の生産を内製化する方向に切り替えるよう決定されてしまったのです。
「まだ稼働して半年しか経っていない工場や設備の償却は補償してもらえるのか?工場を分散してまで集めた従業員のことを考えてほしい!」と責任者にくり返し直談判をしたが、のれんに腕押しで一向にきちんとした回答が得られないまま、瞬く間に2ヶ月が経過してしまった。
●継続的下請契約の締結をしていなかったため…
B社の窓口責任者は買収したA社の部長に変わり「当社の法務部と相談したが契約上の問題点はないので、補償をするということはできない」とのことだった。
B社との契約では「取引基本契約書」を取り交わしているが、発注数量、発注期間などを記述している箇所はなかったのです。C社のような業務形態で仕事を請け負う場合には『継続的取引基本契約書』を取り交わしておくべきで、継続的契約により商品、品質、発注量、契約期間、などの詳細を取り決めておくことができ、B社の発注量などが減少した場合でも他の商品の発注によってラインが空くのを穴埋めするなどの補償を求めることができるのです。C社は新たな取引先を求めて東奔西走しましたが、結局、半年後に倒産してしまいました。
多くの中小企業は仕事がもらえるだけでも良しという考え方が先に立ち、それらの補償のない「取引基本契約書」の締結で満足していますが、双方の契約内容の違いを見て愕然とするに違いありません。むしろ後者の契約の場合では、外注会社への責任追求が明確になっていて、外注先を保護する内容ではないことに気づくはずです。
親会社が買収されても、きちんと補償が得られるような契約であるかを見直し、倒産したC社のような憂き目にあわないよう契約の大切さを見直して下さい。
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【 本田宗一郎になると智慧の泉が豊かになる】
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●8合目以上に登り、晴れて登山者
元気な頃の本田宗一郎さんは、よく「年をとるほど、知らないことが多くなる」と、語って
いた。その深意は、「好奇心を失わないと、これは何?、あれは何?」と思う対象が多いから
、結果として、「知らないことや、わからないことが多くなる」という意味である。
さて、最近の新聞に載っていた。「今夏の富士山の登山者は、43万人だった」と。
ところで登山者とは一体、何合目以上に登った人を指すのだろうか。
ぼくも還暦の記念に登山を始めたが、そう尋かれると、「う〜ん」とうなってしまった。
あなたは、何合目以上か知っていましたか?。
その正解は8合目。ここには、頂上を目指す人の多くが泊まる、山小屋が何軒かある。
この8合目に、通過人数をチェックする3台の計器がある。3方向から人が登ってくるから
3台なのだ。車道の上に突き出た計器がありますね。あれですよ。
要するに8合目まで登らない人は、登山者には含めない、ということである。
●NEWS(ニュース)の語源は何?
NEWSは、つぎの単語のヘッドを組み合わせたものである。
◇Nは、NORTH(ノース・北)のN。
◇Eは、EAST(イースト・東)のE。
◇Wは、WEST(ウェスト・西)のW。
◇Sは、SOUTH(サウス・南)のS。
日本式に並べ替えると、東西南北ということになる。
昔、まだ読売新聞という名称が決まらないとき、ある洋学者は、「東西南北という新聞名はどうかね」と提案したそうだ。NEWSの成り立ちを知っていたようだ。
●戒名は、自作でもいいのだ
陸軍士官学校(陸士)を出た旧軍人も、とんどん少数になっている。
知人の陸士出身者のご仏前に、お線香をあげたいと思い、ご自宅をお訪ねした。
戒名は、「釋薫月」の3文字。すっきりした戒名でなかなかいい。奥さんがつけたものだ。
戒名は、何もお坊さんでなくてもいいのだ。
作家の故遠藤周作さんは、敬虔なクリスチャンだったが自著に、「なぜ坊さんがつける戒名が、何十万円もするのか?」と、苦情を呈していたものだ。
●無理して男は断たんでもいいぞ
尼さんにして作家でもある瀬戸内寂聴さんは、大正11年生まれだが、びっくりするほど元気がいい。
最近の若者向けネット小説「あしたの虹」には、またまたびっくりした。
完全な若者向けコトバである。100までぴんぴんして生き抜く人のようだ。
寂聴さんの出家を導いた師僧は、同じく僧侶にして作家だった今東光(こんとうこう)さんだった。
出家に際しての二人の会話がオモシロイ。
「髪はどうする?」と師僧。「剃ります」と寂聴さん。「無理して剃ることもないぞ」と師僧。「男はどうする?」と師僧。「・・・・」。
すると師僧いわく。「無理して断たんでもいいんだぞ」。
瀬戸内晴美時代を、よ〜く知り尽くした師僧ならではの、含蓄ある言葉ではないか。
●田中角栄の吃音克服法
吃音と話し方の本を書くために、再び、元総理大臣・田中角栄の吃音について調べた。
田中は、「音楽と寝言はどもらない」と思い、音楽療法を選んだ。では田中は、どんな音楽を選んだのか。当時の国民に広く歌われた「乃木大将の歌」だった。
では、歌詞の一部を紹介しよう。(3番)
『忠勇義烈(ちゅうゆうぎれつ)の大将は
この世のちの世変わりなく
天つ御国(あまつみくに)の大君(おおきみ)の
御側(おんそば)離れず仕(つか)うらん』
田中は、この歌のリズムで、吃音を克服したから、彼の演説はまず、「ええ・・」とか、、「そのお一」という、田中式の前置詞のようなセリフが、しばしば出てきたものだ。
しゃべり始めるとリズミカルな調子になったのも、音楽療法のせいだと言われた。
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【ありがとうの思い出−09】
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ビジネス会計人クラブ・島田博一さんに、心より「ありがとう」とお礼を申し上げます。
今から十年少々前になりますが、それは島田氏がビジネス会計人クラブを立ち上げるときのことでした。N生命の支所で発足したこの会は、職業会計人のための研修会を中心にした団体で、前職の会社を整理して間もない頃だったので、私も枯れ木の賑わいの一人として参加させていただいておりました。
会計人がどんな勉強をするのか興味がありましたが、いざ参加してみると税制改正や会計処理の話ばかりで、頭が痛くなるような研修会でした。そんなこともあって、研修会から少しずつ遠ざかっていましたが、六年ぐらい前に島田氏から連絡があり、お会いすることになりました。
「私はあなたが支えてくれたことは今でも忘れていない。世の中にはあの時の私のように苦しんでいる経営者が沢山います。一緒に勉強会に参加して!会計人のお客さんの中に必ず助けを求めている人がいる筈だから……」と熱心に説得されました。
苦しんでいる経営者がどこにいるのかは見えていましたが、専門家の先生たちの中で私が役に立つとは思ってもいませんでしたし、少々気が重いまま再び研修会に参加するようになりました。
相変わらず難しい話ばかりでしたが、毎回欠かさず参加しているうちに点と点が繋がりそれが小さな面になってくるように感じ始められるようになりました。先生たちとも顔なじみになり、やがて私自身が講師として先生方に話をさせていただく機会を得ました。
会社経営が行き詰まる過程で、経営者はどのような心理状態でXデーに向かうのか、体験した者しか語れません……ということで、講演の内容はリスク・カウンセラーとしての体験談をお話しさせていただきました。
お陰さまで、いまでは辛い人々の相談相手となり、リスクカウンセラーとしてお役に立てている幸せを感謝しています。
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<不動産ワンポイント>
高層難民にならないという保証は?
不動産コーディネーター 豊田泰幸
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●地震大国日本の首都に建つ高層住宅
郊外から東京都内に戻ってくる首都高速道路からは、林立する超高層ビルが見えてくる。新宿副都心、東京駅周辺、海に近い品川駅周辺や六本木地区と、オフィズビルだけでなく居住区域を併設したビルなど、地震大国ニッポンの首都にある建物とは思えない。
超一流の建築会社が優秀な技術の積み重ねと実績を礎に設計された超高層ビルだから、まさか倒壊することはないのだろうとある安全係数の基に安心の対価として高額の高層住宅に住んでいるのだと思う。
当然のことだが、建築する場所の地盤は徹底的に調査された上で建物の設計がなされているのだと思うが、その地盤と建物の耐震強度はしっかりしていたとしても、万一地震などによって隣接する在来の既存建物が倒壊しても超高層建物には何の影響もないのかどうかが気になっている。
年々進化する建築技術は認めるものの、姉歯事件のそれのように、規制が強化される前の基準で建てられた建物が、液状化した地盤の動きで倒壊することによって、超高層ビルの建物に激突して大きな衝撃を与えることなどないのだろうか。
超高層ビルのエレベータはどうなるのだろうか。つい1〜2年前に起きたエレベータ事故のことを思い出しても、きちんと決着が付いたとは思えない。
それに、電気は非常用電源装置によってきちんと供給されなければ、数時間も、真っ暗闇の中で過ごさなければならないかも知れません。
●建物に閉じ込められる高層難民への対応
万一、東京都心に阪神大震災級の地震が発生したら…と考えると、鳥肌が立つ想いがしてくるのは私だけだろうか。
家に病人がいたら医療はどうなるのだろうか。救急車を期待することは無理だろうし、非常用の階段を頻繁に上り下りできるのも、せいぜい4〜5階が限度だと云うから、トイレ、水、食料、医療設備など数回ごとに設置していなければならないと提唱しているのが、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏の表現を借りると、いくら耐震や免震構造であったとしても、超高層ビルはまかりまちがえば「地獄の塔」と化してしまいかねないという。
中国四川省で起きた地震の様子と比べて語るのは日本の建築設計士や建築業者には失礼なことなのだろうが、個人として何も備えがないというのも余りにも無防備だとしか思えない。
そんなことを考えつつ…首都高速道路を走行しているのだが、この高速道路にしても橋脚強度の問題もあったし…、安全な建築物の定義とは何なのでしょうか?
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【World Now 】
=サブプライム問題をどう解決すべきか?=
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リーマン・ブラザーズ、AIGと米国企業のニュースが日本でも頻繁に放送されていますが、その引き金は、ご存知のとおり、サブプライムローンです。
昨年夏頃から返済延滞率が上昇し、問題が顕在化し始め、それから1年が経過してもなお、先が見えない状況が続いているといえます。
ちょうど問題が発覚した頃、昨年7月から今年6月までに申請された破産処理件数が統計としてでてきたので、ご紹介したいと思います。
(表1:出典http://www.uscourts.gov/Press_Releases/2008/BankruptcyFilingsAug2008.cfm)
適用される章による偏りはあるものの、概ね増加傾向が強くなっています。7月以降の金融市場の動向を見るかぎり、現在もこの増加傾向が続いていると見るべきでしょう。サブプライムローンの影響で増えたとされる破産ですが、その数字の大きさを年別の統計で比較してみたいと思います。(表2)
2005年10月、連邦破産法は大幅に改正されました。改正の発端は個人の破産乱用防止にあり、以前より免責を得るのが難しくなったことから、改正をさかいに破産申請は減少しました。
2005年7月〜2006年6月の1年間には、改正前の申請が3ヶ月強しか含まれていませんが、駆け込み申請があったことなどから、前年と比較したとき、大きな減少は見られません。激減したことが数字からはっきりとわかるのは、2006年7月〜2007年6月までの1年です。
それがさらに1年経過した2008年6月までの1年間では、こんどは激増する結果になってしまいました。以前ほど容易には免責を受けられなくなったにも関わらず、この数字がどこまで膨らむにせよ、この余波がわれわれの身近にもおよぶことが想定されます。
今では中国経済にも大きな影響を及ぼし、倒産企業が続出しているようです。特に輸出産業を中心に6万7千社の企業倒産により2000万人が失業している。夜逃げする経営者も多く、賃料未払いにより怒った従業員たちが暴徒化していると云うからただ事ではありません。
北京五輪の開催で景気後退をはぐらかしてきた中国政府に対する風当たりも強く、エスカレートして日本政府や日本企業への影響もでてくるような予感がします。
日本の中小企業も足下をもう一度固めておくべきです。
余談ですが、こんな混乱の時だから…お金のある人は密かに大型株を買いこんでいるのかも知れませんね。
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【リスクカウンセラー奮闘記−53】
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◆持ちはじめると……欲望がエスカレート…
毎朝、ポストに朝刊を取りに玄関を開けると、2匹の野良猫がちょこんと座っているのです。
「にゃぁ〜」とひと啼きして、朝のキャットフードがもらえるまで、じっとそこに座っているのです。
いっときの朝食の時間が終わると、天気が良ければ屋根に上がって大きく伸びをして横になり、気持ちよさそうに日向ぼっこの時間のようです。
猫はモノを持つ手を持たないから、あれこれとほしがらないが、人間はというとヨチヨチと歩き始める頃……つまり幼児期になると小さな手の中に幾つものオモチャを抱えているのに「貸して……」と言ってもなかなか手から離そうとしないのです。
幼児にしてそうなのですから、成人になれば更に所有欲が強くなってくるのも分からないではないのですが理解できないこともたくさんあります。
不動産投資などで利回りが順調に回っているときならまだしも、収益が激減して債務超過の状態になっているのに、それでもその負担の大きな財産を手放そうとしないのはなぜなのでしょうか。
そんな執着心が大きなリスクを生むことになるのを気づかないから、欲望がさらにエスカレートすることになるのです。もっと大きく利益を得たい。そうして投機に走ることになるのです。実態は小さいのにあれこれと将来の期待値という付加価値で飾り付けているような金融派生商品でも、欲がある人にはたまらなく魅力を感じるということなのでしょう。
まるで、きれいに編まれている飾りカゴに盛られた色とりどりの果物が、いつかズッシリと重い金の果物に変わることを信じて手あたり次第にカゴに集めていたとしたら……、どうしても自分の期待しているようになって欲しいと思うようになるのでしょう。
お金を持つと手放したくなくなり、自分が持っている果物が、他人が持っている果物と比べて自分の方が小さいと数を増やそうと競い、ときには競争相手のものを奪ってまで自分のモノにしようとする。人間は何と欲が深い生きものなのだろうか。
そんな思いまでして集めた果物(金融派生商品)なのに、その中の果物をひとつ食べてみたら「サブプライム」という菌によって腐っていてまともには食べられないとしたらどうなるだろう。それでは……と、他の果物も割ってみたら同じように「サブプライム菌」によって腐っていたのですから、ズッシリと重い金の果物になると期待していたことは見事に裏切られたことになります。
◆資産がある人も……やっぱり悩むの?
しかし、親から相続して欲しいと望まないのに手に入った財産のトラブルで、悩み苦しんでいる人がいかに多いことか……。そんな悩みごと相談にいらっしゃる方々の中には、親が「厄介なものを残してくれた……」と、兄弟姉妹間の仲違いの元凶になっていたりしていることを悲しいと思い、真剣に悩み苦しんでいるわけです。
特に、不動産についてはいえば親が遺してくれた財産を一つ一つ評価して相続人全員の意見が一致して平等に分けたとしても、実のところは誰かが平等だと思っていなかったりする場合もあるのです。
「年々歳々人不同」の言葉のように、分ける前はそれを納得していたとしても後あとになってから異議を唱えたくなる人が出てきたりする場合があります。
もとより不動産は、唯物的価値評価がなされるものであることをそれぞれが認識していないから後になってトラブルになるのでしょう。1メートル離れているだけで評価が変わるし、間口が1p少ないだけで建築できなかったり、ましてや、将来道路に面する土地になるとか、近くに駅ができるとか、将来に向けた時間経過によってその評価が変わるものでもあるから、相続人間でしっかり確認しておく必要があります。
あとあと問題を避けるためには、相続発生時に売却して現金で分配することも、後々のトラブルを解消するために必要なことになると思います。
問題になっている「金融派生商品」が相続財産にあった場合には、やはり例え評価が低くてもあえて現金化して分配する方が、トラブルを引きずらずにすむからお勧めです。
財産とは、持っていない人は欲しくなり、一度手にしてしまうと手放したくなくなり、もっと欲しいと思うようになる。そして、持っている人は、それが減らないようにとあれこれ悩み、時にはその分配方法によって人の心までもが歪んでしまうことになるものなのです。
◆虚飾世界に群がった…一人の欲望の累積だ!
サブプライム問題は、この地球が何と小さいことかを感じさせられました。この小さな星の上で思想や文化の違いで争ったり、競い合ったりしている場合ではないと思うのです。
アメリカから欧州へ、そして中国にも金融危機として波及し、倒産企業が続出しているだけでなく、賃料が未払いとなっている人々が騒ぎ出し暴動にまで発展しているというニュースを聞くとグローバルな経済問題を解決することの難しさを感じます。
しかし、原因を突き詰めると……元はと言えば虚飾世界に群がった一人の人間の欲望の累積の結果だったのだと思えてくるのです。日本の経済を陰で支えている小・零細企業経営者や農業従事者などのように、額に汗して働く人々が充実感を味わえることができるような社会でなくてはならないはずです。
僅かな経済的な備蓄と、安心できる老後の生活が見えるような政治と経済の仕組みをつくり、これ以上「経済難民」が生まれることがない社会になることを願うばかりです。
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【ホロニック】
(英:Holonic)全体(ホロス)と個(オン)の合成語。
すなわち組織と個人が有機的に結びつき全体も個人も生かすような形態を言う。生物は個々の組織が自主的に活動すると同時に独自の機能を発揮する一方でそうした個が調和して全体を構成する
(小学館「カタカナ語の事典」より)
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◆暮らしと経営のカウンセリングルーム◆
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◆エフピーカウンセラー
・相続のトラブルが心配だ。事前に解決しておきたい!
・暮らしの中の経済問題を聴いて欲しい!
・近隣との不動産のもめごとを上手に解決したい!
・親戚・家族間のトラブルの悩みを聴いて欲しい!
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◆リスク・カウンセラー
・家庭経済の危機を乗り切る方法を相談したい・・・
・会社も自分も債務超過になりパニック状態を解決したい・・・
・会社の経営が行き詰まりそうだ・・・何とか再生させたい!
・会社の上手な終わり方なんてあるの?
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「ホロニックス・専門家ネットワーク」を有機的に
活用して問題の解決に当たっていますので、幅広い分
野で対応いたします。
トラブルは、時間を掛けて一人で悩んでいたも事態
は悪化するばかりです。
問題解決の近道は「早期発見」「早期対応」が要諦
です。悩みごとは先送りせず、早めにご相談ください。
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