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リスク・カウンセラー奮闘記−145
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リスク・カウンセラー奮闘記−145
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◆「運命の出会い」と「恩人」への心〜
少子高齢化問題に端を発し、この数年間は中高年の「終活問題」に取り組んで、改めて気付かされたことがあります。
それは、人には生まれながらの『宿命』があり、生まれ育って自らの力で生き続けてきた『運命』というものに翻弄されていること。
古くから「合縁奇縁」という言葉がありますが、思わぬ処で思わぬ人に巡り会い、生涯に亘っての恩人として大切に感じたり、気心が合う相手とは良縁が生まれるが、一度きりの出会いで終わってしまうことの方が多い。
人が他人と出会い、恩愛の気持ちから強い結びつきを生ずる関係には世間で言われている「因縁」という不思議な力が宿っていることを感じます。
自分が『恩人』と感じて「心」の中で大切にしている人への気持ちは、たぶん生涯をかけても報いることは出来ないように思えてならないのです。
『恩』を感じるとは、きっかけになったのが金銭や物だけが介在していることではなく、時空を超えた精神のような形のないものにあると感じるのです。
『恩』は、童話の中の「鶴の恩返し」のような訳にはいきません。現在、交流がない人の中にも『恩』をいただいた方は沢山います。すでに他界されている方も、細々と年賀状だけのご挨拶で終わっている方も、あまりにも著名になられて縁遠くなってしまった方など、恩人には老若男女の区別などありません。
ごく希にあることですが、余程の熱い気持ちが言葉になったのか、その人の前で『恩を返したい・・・・』『恩を返している・・・・』『恩返しのつもりで・・・・』と云う人を側で観ていましたが、大きな違和感を感じたものです。
『報恩』という言葉を何気なく使っていましたが、
軽々に使うことは慎みたいと思うこの頃です。
◆「家系図」より「心の絆」とは言うものの〜
最近では、事業主の事業承継や相続のご相談に併せ、毎月、終活応援セミナーを行っています。
親族関係が円満で相続問題に対し被相続人の想いを受け止められている場合は気にもとめなかったが、「遠くの親戚より近くの他人」という言葉について考えさせられることがあります。
「家族=心の絆」の関係がある被相続人から聴く家族への想いには温もりを感じますが、日常的に関わりが薄い遠くの親戚より、ご近所づきあいのある他人との間で出来上がった強い『心の絆』のある人には当たり前のように何でも話が出来る関係が出来たことはうれしい。。
しかし、高齢になるにつれ、何かと相続のことを気にしてくる遠い親戚の言動にトゲを感じる自分が嫌になることがあると語っていた高齢者の言葉が気にかかる。
血縁と絆、「絆の」漢字は人と人との深い繋がり、離しても離れられない結びつき、動物を繋いで逃げられないようにするものでもある。
絆とは、もっと心に深く関わるものと考えていたが、かなり強引な力を感じるのは「繋ぎ止める・・・・」の語彙にあるようですね。
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人間のDNAのうち全体の5%しかオンになっていない
「ありがとう」の言葉を10万回唱えたらガンが消えましたとかたる著者。また「自分の奥深くまで届くような“我を忘れる深い祈り゛は、眠っている潜在的な力を呼び起こすのです」と村上和雄氏(筑波大学名誉教授)が強く語ってくれました。
著:工藤房美/発行:風雲舎
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