2016年02月01日

リスク・カウンセラー奮闘記−141

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リスク・カウンセラー奮闘記−141
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◆仏様の『モノサシ』は存在価値を計る〜

 カウンセラーを始めてからいつの間にか20年を超えてしまったが、まだまだ未熟の感は捨てることができず毎日が完熟を目指し修養中の身なのだと思っています。
 これまでの相談者は倒産の危機が迫った経営者であったり、家族との確執に悩むご老人もいらした。また、認知症の親と生活するご夫婦のご相談も、友人や恋人との人間関係の悩み…、どの相談を取り上げても私には体験できない本人だけが心身で受け止め切り抜けてきた言動を、いさめたり批判したりすることはできない。
 千人の相談者がいれば千通りのモノサシを持っていることは確かなことで、それを自分のモノサシだけで判断したりできないからこそ、カウンセラーの存在が大切になってくるのだと思っています。
  カウンセラーは、相談者の悩みや苦しみをモノサシで計ることは決してしません。相談者が自分自身がそれまで持ち続けてきたモノサシに沿って、相談者の悩みを受容し・共感して、相談者が持っている問題解決のお手伝いをしていくのです。

 コンサルタントや指導者など対峙する相手より上の立場に立っている関係にあり、上の立場にある者が基準として持っているモノサシが基準になっているのは、やむを得ないことだと思う。
 辛うじて言うなれば、受講者参加型のセミナー講師は、一定のモノサシを持ちながらも、受講者のモノサシとの違いを調整しているのではないだろうか。
  ずいぶん昔に聞いた話ですが…
・仏様のモノサシは…存在価値を計る
・人間のモノサシは…有用価値を計る
と教えていただきました。
 人は、それぞれ過去の経験から得た『自分のモノサシ』を持っているので、その自分のモノサシを基準として、相手がした行為の善し悪しを決めてしまうことになる。社会の多くの人が許してしまうことでも、自分の常識では許せないということになってしまうのは、モノサシを有用価値を基準にしている間だからこそなのでしょう。
 特に相手に特別の感情を持っている場合には、善しきにつけ悪しきにつけ、モノサシは裁くためのモノサシになってしまうので怖いものだ。

◆『色メガネ』を外して人を観られるか?

 更に、モノサシより恐ろしいと感じているのは「色メガネ」で人を観ることです。特にありがちなのは、つい『悪意の色メガネ』で人を観てしまうことがあったり、根拠もなく『善意のメガネ』で観てしまい、後になって「騙された〜」と泣きをみる人もいます。
 モノサシで計ることは自分と相手の2つのモノサシを並べて比較するのですから違いが具体的になりますが、『色メガネ』で観るということは、相手に対して一方的に「偏った見方」をするのですから、言うなれば「問答無用」だと言うことです。 
 「男女の差」「民族の差」などは如何ともし難い事だけに、タイプが違うことだけでレッテルを貼ってしまったのでは、話し合いをしたところで完全に融合することにはならないでしょう。
 一方の言い分だけが正しくて、それに合わせなければならないとすれば、共生をしたくても道のりは長く、コミュニケーションの取り方を間違えると崩壊しやすい関係になってしまいます。

 共生して行くためには、お互いが自分のモノサシを正しく示し、また相手の「存在価値」を認めた「仏様のモノサシ」…を2つのモノサシの間に挟み入れて、人間関係が穏やかに創成していくことが観えた時が、カウンセラー冥利に尽きると感じた瞬間なのです。


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生粋の日本語を使ってみませんか?

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気になる! コトバのあれこれ
生粋の日本語を使ってみませんか?
『日本の大和言葉を美しく話す』
高橋こうじ 著/東邦出版

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 手紙などの相手が目上の方であっても、堅苦しくなりすぎるのもどうかと思うときがあります。そんなとき、柔らかな大和言葉を使えないかと思ったら、こんな本が参考になるのではないでしょうか。

 たとえば季節の言葉として「早春の候」ではなく「日ましに春めくこのごろ」を勧めています。春めくとまではいかない時季には「此処彼処(ここかしこ)に春の兆しが覗くこのごろ」や「其処此処(そこここ)に春の兆しを垣間見るこのごろ」が例に挙げられています。
 また結びの「ご自愛ください」の代わりに、「お身体をお厭(いと)いください」を紹介しています。病人、体の弱い人に対しては、相手の健康を強く願う気持ちをあらわすすべとして「くれぐれも御身おいたわりください」と、「くれぐれも」を添えるといいと書かれてあります。

 シーン別に説明されているので、必要なときにちょっと開くといった使い方もできます。


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ローンが支払えなくなっても前向きな再出発を!

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ローンが支払えなくなっても前向きな再出発を!
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なるほど納得・・・・不動産!!……No.027 株式会社ありがとう・不動産
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 一般的に不動産は、ローンを組んで購入する大きな買物です。そのローンには抵当権が設定され、返済が滞った場合、不動産が競売に付されてしまうことがあります。ただ最近では、ローンが支払えなくなっても競売の前に『任意売却』をするケースが増えているという話もあります。任意売却とは、ローンの貸主と話し合いのうえ、競売ではなく通常と同じように不動産を売却してローンを清算する方法です。買主に事情を説明することはありますが、競売に比べて周囲に知られる可能性は低くなります。

146-不動産グラフ.jpg

 競売は、裁判所への申し立てが必要なので、裁判所の統計資料(http://www.courts.go.jp/app/sihotokei_jp/search)から、その傾向を推測することができます。以下は、過去15年間裁判所で『担保権の実行としての競売等』がどのくらい新規に受理されたのか、またどのくらい取下げられたのかをグラフにしたものです。一般的に、ローンの返済が滞ってすぐ競売が申し立てられるわけではないので、返済する余裕があれば、裁判所に申し立てられる前に返済されていると考えられ、取下げの多くは任意売却が理由と言われているため、取下げの数値を調べました。ただ、取下げの数値だけを見てもわかりづらいので、比較対象として新規の受理件数を並べてみました。棒グラフは実際の件数(左側の目盛り)をあらわし、折れ線グラフは、2000年の件数を100として、それ以降の件数を数値化したもの(右側の目盛り)です。これを見るとたしかに新規受理件数に比べて取下げ件数の減少が緩やか、つまり取下げの割合が相対的に増えている時期があります。ただ、競売の申し立て件数自体の減少傾向のほうが顕著です。(残念ながらこの減少の原因は、統計から判断することはできません。)

 統計を見ても任意売却が増えたと、はっきり言えない状況であっても、任意売却が増えていると言われている理由は何なのでしょうか。ひとつ考えられるのは、ローンの借主の引っ越し費用です。競売の場合、落札者が立ち退きを条件として引っ越し費用を支払うのが一般的でしたが、最近では支払われないケースも聞くようになりました。いっぽう任意売却の場合、従来は引っ越し費用は支払われないと言われていましたが、いまでは不動産売却額から賄えるよう不動産仲介会社が調整することもよくあります。このようなことから、ローンの借主が任意売却を選択できないケースが減ってきているということかもしれません。

 そして何より、不動産を手放さなくてはならないローン借主の気持ちを考えると任意売却のメリットは大きいといえます。家を取りあげられるのを待つ競売に比べ、新しい生活に向けて好条件での家の売却を模索する任意売却は、前向きな気持ちで取り組みやすくなります。ですから、万が一、住宅ローンが支払えなくなったときは、任意売却、さらには通常の売却を検討できるよう、早めに行動を起こされることをぜひご検討ください。


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人口増加に努力すべきと思う人の割合

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気になる数字……33.1%
人口増加に努力すべきと思う人の割合
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『国土交通白書 2015』によると、内閣府が2014年8月に行った世論調査の「人口減少に対する国民の意識」を掲載した。
 我が国では、少子高齢化と共に人口の急速な減少が見込まれています。統計グラフでわかるように国民の意識も人口減少に対する危機感は高まっていることがわかる。

146-数字円グラフ.jpg
人口減少に対する国民の意識

◆増加する様に努力すべき・・・・・・・33.1%
◆減少幅を小さく努力すべき・・・・・・・23.5%
◆望ましくないが仕方ない・・・・・・・19.1%
◆現在程度維持すべき・・・・・・・18.6%

 日常生活の中で、人口減少を実感することが「ある」又は「どちらかといえばある」と回答した人は、都市圏では32.1%で、なんと地方では49.5%と約半数になっていました。
 過疎化していく地方都市での人口減少はかなり深刻な状況であると受け止められていることがわかる。


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posted by 寛良 at 12:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ■【RFCレポート】気になる数字 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

お金は三つのお財布に分けましょう!

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お金は三つのお財布に分けましょう!
ファイナンシャルプランナー   山 口 晶 子
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 私は日頃、若年の方からご高齢の方までいろいろな世代様々な職業の方々とお会いする機会があります。もちろんその中には新婚さんのご相談も少なくありません。
 これから長い人生を共に歩んでいくご夫妻の現在を考え、将来を見据えてお話しするのですが、共稼ぎのご夫婦に生活費の内訳をお聞きすると、不思議なことにご主人様が固定費を支払い、奥様が食費など流動的なお金を支払っている場合がとても多いのです。
 しかし、それではご世帯のお金の管理方法として効率的とは言えません。今回は将来まで含め上手にお金と付き合っていけるよう、計画性のある管理方法についてご紹介してみます。

【お金の管理が月単位だけではありませんか?】

 皆さんは金銭の収支を月単位で把握していませんか?もしそうなら会社員であれば月給制がほとんどですし、日常生活の様々な支払いも月払いであることが多いため、自然と意識せずに月単位で収支を把握することに慣れているのだと思います。 また将来への漠然とした不安や必要性を考え、毎月の収支の結果お金が残れば貯金している方も多い印象です。
 しかしこの方法では月単位で家計が順調に見えても、将来に必要となる資金が具体的に把握されていなければ、その準備が疎かになってしまいがちなのです。つまりご家族の長期的な事柄も視野に入れてお金の管理を工夫する方が効率もよく、安定や安心を得ることに繋がりやすいのです。

【お財布を3つに分けて管理】

 この方法は以前にも紹介したことがあるのですが、一家のお財布は3つに分けて考えることで資金を効率的に運用できます。ご相談を伺うと多くの場合、数年先までの収支なら予測し計画的な資金繰りができているのですが、さらに先の10年、20年後となると具体的に把握できているとは言えない傾向にあるようです。しかし子供の教育費や退職後の生活費などを漠然と考え、取りあえず貯めていても不安が残るでしょうし、年月が経てば必ず必要な資金となるのですから、早めに将来に亘り見通しを立てることは大切でしょう。
 そこで3つの時系列でお金を管理する方法がお勧めです。
 1つ目は「短期」のお金で主に日々の生活費です。近々に使うのですから現金や銀行の普通預金などですね。
 2つ目は「中期」のお金です。子供の教育資金や住宅の取得や修繕費など、おおよそ10〜15年以内に使途が決まっている資金です。
 3つ目は「長期」の資金です。さらに先の人生に必要となるお金ですので退職後の生活費などが該当します。

 このように用途に応じてお金を分けて管理することで必要な資金の把握が容易になり、中期、長期の資金は時間を味方に有効に運用しつつ確保できるのです。又もし資金の不足が危惧される場合でも早めに対策を講じることが出来るのです。

【ご夫婦のお財布は1つに】

 またご夫婦が各自でお金の管理をするよりも、ご家庭の収支の管理は早いうちに1つにし、一家の資産状況を正確に把握した上で適切な手段で目的に向かう方が効率的です。お金の問題は短期的に解決を図ることは難しい場合が多いので、将来への備えとして時間を掛けて計画的に取り組むことをお勧めします。

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【山口 晶子さん・プロフィール】
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 横浜市在住。ファイナンシャル・プランナー(AFP)株式会社RKコンサルティング 所属。 
日本FP協会会員。神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合正会員
ライフプラン、保険、年金相談の他、セミナーでの講師も務める。


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「報・連・相」の手順が違うと混乱する!

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リスクのクスリ
「報・連・相」の手順が違うと混乱する!
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◆『ホウ・レン・ソウ』活用法の勘違いで混乱!

 私がサラリーマンになった50年ほど前も、自分が起業して社員が増えてきた頃には社内コミュニケーションの大切さの教えのお題目のように「報・連・相(ホウ・レン・ソウ)」…の単語を報告・連絡・相談の略称として言い続けてきました。ビジネスマンなら誰もが知っている言葉です。
 「報・連・相」が大切だと言うことに異論を唱える人は誰一人いないと思いますが、最近感じるのは「報・連・相」には使い方があると言うことなのです。
  業務を進める中で「報・連・相」の手順を間違えることでプロジェクトが混乱したり、人間関係を悪化させてしまうことがありました。
 その原因は、部下が事前に相談も連絡も無く独りよがりで進めてしまってから「報告」をした為に、報告を受けた上司は言いました。
「なぜ、事前に相談がなかったのか・・・・。」 
「進める前に事前打合わせをしたかった。」
「ひとこと連絡できなかったのか…?」

 上司が報告したものに対して叱る理由はもっともなことで、関係者が周知した上で進めるのがプロジェクトには重要なことであるのに、掘り下げた打ち合わせのないままの独断行動は命取りにもなりかねない。

◆『 ソウ⇒ レン⇒ ホウ 』の手順であれば…!

 プロジェクトを立ち上げたり、特定の取引先との折衝や現場で業務の推進に当たって「仕事は段取り八分」の鉄則に照らし合わせれば、事前にこれから始めようとする業務の手順をしっかり詰めて置くことが何よりも大切になる。
 「報・連・相」では、報告が一番はじめに書かれていますが、むしろ「事前相談」が最優先になってくるのは間違いありません。
 まず初めの「相談」は、相談する上で必要な情報の正確さに注意を払わなければなりません。自分が理解できていない部分や判断基準が曖昧なままにならないように用意周到な指示を受けたり、自分の意見も積極的に述べることも大切になります。適切なアドバイスをもらえる様にするには、知ったかぶりをせず理解できるまで確認することです。

 次は、プロジェクトや業務がスタートしてから完結するまでの「連絡」のあり方が重要で、できるだけ簡潔に電話、メール、写真などを幾つかの方法を事前に打ち合わせをしておくことにします。自分の意見を述べることではなく、真実を真実のまま伝える能力が求められます。

 最後に、「報告」になりますが、報告には中間報告に始まり最終報告まで、段階別に適切にタイミングを見計らって、作成・報告をすることなのです。
 『報告書』や『報告』は顧客が取引先に、上司が部下に対して提出を求めるものであるので、作成に当たっては文章表現にも配慮が必要となる場合があります。

 「報・連・相」をスムーズに運用するには関係者がルールを理解し、それを継続して守っていくことが混乱を招かないための要諦でもあります。


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もしも、経営者や家族が認知症になったら…。
東京都健康長寿医療センター研究所/発行

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 認知症は病気です。だから認知症にならないように予防しなければなりません。
 経営者としての志が高くても、認知症になってしまっては事業から外れなければならない結果となります。それは悲しいことです。
 伴侶が認知症になった時の備えも経営者として重要問題です。経営を学ぶこと以上に、認知症予防を学び取り組みましょう。


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posted by 寛良 at 14:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ■【RFCレポート】リスクのクスリ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フリージア

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Risk-Financial-Counselor-Management
       −Heartful Report−
【R.F.C.M ハートフル・レポート 第146号】テキスト版
         −2016年2月1日−
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ちょっと歳時記
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 スーパーの入口近くの花売場に優しいけど濃い香りが…。見ると、そっと顔を近づけて香りを楽しむ女性が「いい香りなんですよ!」と微笑み、まるで嬉しいことがあったかのように店内に消えて行った。

 その花は『フリージア』だった。

 鉢植えや切り花で楽しめる「フリージア」は球根植物で、日本には明治時代の終わり頃オランダから輸入された。尖った剣状の葉は水仙の葉に似ていて、原種は黄色と白です。

【花言葉】(花の色で異なる)

赤:純潔
白:あどけなさ
黄:無邪気
紫:あこがれ
淡紫:感受性


【PDF】でご覧になる方はココをクリックしてください。

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posted by 寛良 at 15:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ■【RFCレポート】ちょっと歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする