2016年01月05日

リスク・カウンセラー奮闘記−140

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リスク・カウンセラー奮闘記−140
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◆個人資産が底をつくまで事業を続行か?

 5期もの連続赤字が続く小売業の経営者からの相談は、度々催促しても支払ってもらえない商品の売掛代金を回収するための方策であった。
 狭い業界だったので関係取引先との「三角相殺」や「売掛金差押」など幾つかの方法と弁護士との打ち合わせを提案したが、結局は、その売掛金は回収されないまま現在に至っている。

 5期連続で赤字なのに経営が成り立っているのかが心配でした。その経営者は三代目社長で、不動産など幾つかの資産を個人と会社で所有していて、5年間で現在の自宅兼会社のビル1棟(本丸)と、賃貸中のマンション1室以外はすべて抵当権が設定されていて、不動産賃料で借入ローンの支払をしていた。
 総ての所有不動産を調査してみたら、5年間に本丸以外の不動産に順次抵当権が設定されていて、資金繰りが廻らないと言っては借入をしていてその都度抵当権を設定されていた。
 当然なことだが、借入金は評価額の65%ぐらいで、借入金総額が数億円に達している。 営業粗利益が販売管理費の半分で、販売管理費の半分が役員報酬であることが判明した。
 つまり、役員報酬の支払を除けば収支はトントンなのだが、そのほかに借入元金の返済と利息の支払が毎月数百万円ある。役員報酬と借入金元本返済額と支払利息分を不動産を担保提供して「借入金」の実行をし、借り入れして支払っていることになるのだから、これは正に不動産を食い潰している状況でした。

◆社長が病気、初期の胃がんで意欲消沈か?

 もの静かで温厚な社長ですが、訪問した時に病院に行っているとのことで、実は2年前から通院加療中だとのこと。思わず「会社とご自分の身体とどちらが大切だと思っていますか?」と尋ねると、「そりゃ〜もちろん身体ですよ!」と言う応えが返ってきました。
 「それでは会社を閉じましょう!」とチョット強い言葉で言ってしまった。帰ってきた言葉は「そんなことはできませんよ!」思った通りの言葉だった。
 何年間にもわたり、借金を繰り返し、借金の使途は役員報酬と借金の返済に回していた社長だからやめられない理由は『見栄』でしかない。
 近日中に再び借入金の申込みをするのだというので、大至急『清算B/S』を作る段取りに着手した。
 不動産の時価評価(売却諸経費を控除)、売掛金、貸付金の実態調査、「試算表のB/S」に計上している金額はどんどんマイナスになる。勿論、負債の部の金額は計上漏れを加算すると増えていく。

 当社の見解は、いま会社を閉鎖すれば自宅以外のマンションと自宅兼会社のビルを売却した「手残り金」の2500万円が残るが、あと1年後にはマンションがなくなる。
 病気のため100%の体力で働けない現状をみると、会社を閉鎖し、ビルを売却して現金を手元に残し、マンションを明け渡してもらい自分たちが移り住み、健康回復に専念して欲しいと願っていますが、ご理解いただけるものかどうかが、私の一番の課題で、本人の不安を取り除くよう繰り返しの話し合いが必要なようです。

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【笑い文字の魅力】
145-笑い文字.jpg
 友人がお知り合いにお願いして「笑い文字」の葉書を書いて戴いて、私にくださいました。
 ジッと文字を眺めていると思わずにんまりしてしまう不思議な文字は「笑い文字」と言うそうです。 3月22日には講師・宮地勇さんに岡山よりはるばるお越しいただき、教えていただきます。


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語源を知ると、より深い理解に

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気になる! コトバのあれこれ
語源を知ると、より深い理解に
『できる大人の日本語大全』
話題の達人倶楽部 編/青春出版社
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ことばの音のイメージとその意味がうまく結びつかないことがあります。(もちろん人によってイメージは違うと思いますが。)
 たとえば『押っ取り刀』は、ゆったりを意味する『おっとり』と同じ音が入っていて素早さをイメージできません。そんなときは由来から意味をつかむという方法もあります。「できる大人の日本語大全」によると、『おっ取り』は、物を勢いよく取るという意味の『おっ取る』の連用形で、それに『押』という字を当て、刀を腰に差す間もなく取り駆けつる様子からできたことばだそうです。
 ほかにも、海獣の『とど』をイメージしてしまう『とどのつまり』は、出世魚のボラが成長とともにオボコ→スバシリ→イナ→ボラ→トドと名前が変わるところからきています。途中でどう呼ばれようと、最後はトドになることから、「あれこれやってみても、結局は」という意味で使われるようになったそうです。
 ことばを知るのに役立つ語源の雑学は、ちょっとした会話のネタにもなり、重宝します。

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中古住宅が評価されつつある傾向

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中古住宅が評価されつつある傾向
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なるほど納得・・・・不動産!!……No.026 株式会社ありがとう・不動産
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 一般社団法人不動産流通経営協会が毎年実施している『不動産流通業に関する消費者動向調査』(https://www.frk.or.jp/suggestion/chousakenkyu.html)の第20回調査結果が公表されたので、その内容を一部ご紹介したいと思います。

 この調査は、首都圏1都3県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)において、平成26年4月1日から平成27年3月31日に購入した住宅の引渡しを受けた世帯を対象として実施されたもので、新築戸建て、新築マンション、中古戸建て、中古マンションの購入データが含まれています。

 今回ご紹介したいのは、住宅購入に際し、それまで所有していた住宅を売却するケースです。所有していた住宅を購入したときの金額と売却したときの金額の差額がプラスであれば差益、マイナスであれば差損と呼びます。その差損が発生する割合が、前回まで上昇傾向が続きましたが、今回減少傾向に転じました。具体的には、差損が発生している世帯は76.7%(対前年度比8.5ポイント減)、差損が1千万円以上の世帯の割合は、26.1%(対前年度比15.7ポイント減)となっています。
 住宅は、経年によって価格が変わっていくので、築年数で区切ってグラフにしたのが以下です。黄色の部分が、購入と売却の差額がマイナス1千万未満、つまり差損が1千万未満の部分です。新築販売は、モデルルームや大規模広告など、新築ならではの費用が2割、場合によっては3割上乗せされているのが一般的ですので、新築を購入して売却する場合が含まれると、このあたりが妥当な差額になるケースが多くなります。そしてこの黄色の右側が差損がでなかったケースになります。2段ずつ区切られた上段の2014年に対し、下段の2015年はそれぞれ差損の割合が少なくなっています。(ご留意いただきたいのは、これが1都3県の数字であって、全国の傾向ではないという点です。)

145-不動産グラフ.jpg

 このデータのみで断定するのは早計ですが、それでも今までの新築偏重傾向から、中古住宅が評価されつつあるのではないかと推察できます。政府の方針や市場動向を考えると、今後新築物件の供給が緩やかになることが想定され、そうなれば、中古住宅が資産としての価値を維持していくことも充分考えられます。

 ただ、この人口減少時代においては、資産価値ある住宅とタダ同然であっても売買が成立しない住宅とで二極化すると思われます。購入にあたっては、今まで以上に、売却するときのことを冷静に考え、資産となる不動産を選ぶ必要があります。そのためには、立地を厳しく評価し、さらにマンションの場合は、管理が行き届いているかを見極める必要があります。


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女性起業家のなかの高卒者の比率

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気になる数字……48.9%
女性起業家のなかの高卒者の比率
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 中小企業庁による「創業環境に関する実態調査」(2011)から抽出してまとめた女性経営者白書によると、女性起業家が自分の事業を起業させる前の職業に就いていたかのデータがあった。

【女性起業家の前職】
・会社員・・・・・・・・41.1%
・自営業主・・・・・・19.4%
・会社役員・・・・・・16.9%
・専業主婦・・・・・・・・8.9%
・公務員・・・・・・・・・・4.0%
・家事手伝い・・・・・・4.0%
・派遣・パート・・・・3.2%
 前職では経営実務や事業責任が少ない層からの法人設立など事業をスタートさせている女性が多いことが分かります。
 法人設立による資金調達の経験や知識不足による女性起業家には、大きな資金を調達できるような道が必要であることが理解できる。
 特に、『事業計画書』など資金調達に必要な書類の作成や起業後の人脈不足などが気になるところである。
 また女性起業家の学歴に関するデータがある。

【女性起業家の学歴】
・高卒・・・・・・・・・・・・48.9%
・大学・大学院卒・・15.4%
 女性起業家のうち、ほぼ半数が高卒であることが分かっているが、女性起業家が、起業させた会社の規模が小さく小資本の場合が多いことがわかります。
 女性起業家のパーソナリティーを反映させ、大きな資本力による大規模企業ではできないような、キメ細やかな事業展開により、地域に密着した事業展開が目立つ。 女性起業家による事業展開には、伸び代が期待されている。

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第2の青色ダイオード訴訟はなくなるか @

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第2の青色ダイオード訴訟はなくなるか @
弁理士   酒井俊之
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1.知的財産の法改正

 職務発明制度の見直しを含む「特許法等の一部を改正する法律案」が、平成27年7月3日に可決・成立し、7月10日に法律第55号として公布された。
 見直しというのは、もともと平成16年改正で、職務発明規定の改正がされていた。

2.職務発明とは

 職務発明は、会社に勤める研究者・開発者等がその会社における職務としていた発明のことである。日本では、このような職務発明は、大方、入社時の勤務規則により発明者である研究者・開発者等から会社が承継する形態となっている。

3.対価訴訟

 ここで問題となるには、承継時の対価である。前回、職務発明の改正がされた平成16年は、オンリンパス事件、青色発光ダイオード事件、日立光磁気ディスク事件と、高額の職務発明の対価訴訟が乱発した時期であった。
 このような高額の職務発明の対価訴訟の乱発を受けて、平成16年改正では、“対価を決定するための基準の策定に際して、会社側と従業者側との間で行われる協議の状況等を考慮して、その定めたところにより対価を支払うことが不合理と認められるものであってはならない。”と基準の策定プロセスを重要視する改正を行った。
 すなわち、対価を決定するための基準は、会社側が一方的に決めて従業者等に従わせるものだから対価訴訟が起こるのであって、従業者等も関与する形で対価を決定するための基準を策定すれば、従業者等もその基準に納得しているわけだから、対価訴訟が減るだろうという理屈である。
 かかる平成16年法改正は、ある意味、的を射ていて、改正後、職務発明の対価訴訟は、10年で4件まで激減した。

4.職務発明訴訟の根源

 余談になるが、職務訴訟の根源は、労働問題である。上記、平成16改正前後の職務発明訴訟も、現在の職務発明訴訟もそうであるが、社内における評価不満等(例えば、同期入社が出世しているのに、自分が出世しないことなど)が、職務発明という形に変えて顕在化するのである。
 さらに、そこに輪をかけて、訴訟を起こせば、何がしかのお金が手に入れられるという事情がある。多くの労働訴訟と同じように、未払い賃金の訴訟を起こせば、会社に対して社会的弱者である労働者個人を保護するように判断がされるのと全く同じ構図である。

5.なぜ今見直しか?

 平成16年法改正で10年で4件まで激減した職務発明の規定をなぜ、今、再度見直しをする必要があるのだろうか?
 これは、企業側が将来に対する不安を払しょくするためである。職務発明の訴訟は、企業がその発明に基づき事業を行って利益を上げれたタイミグで、対価がその利益に鑑みて不十分ということで提起される。そのため、企業側は、将来いつ職務発明の訴訟が提起されるのかという不安を抱え続けることになる。
 今回の平成27年改正では、その点を払しょくするように、発明の完成時から会社側に発明(正確には、特許を受ける権利(将来、特許になる卵のようなもの)が帰属することを選択できるようにしている。
 すなわち、譲り渡すので対価の問題が生ずるのだから、初めから、会社(使用者)帰属にしてしまおうというものである。
  かかる27年法改正が吉となるか、すなわち、第2の青色発光ダイオード訴訟は無くなるかは、次回以降、多角的に検討してみたい。


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◆プロフィール◆ 酒井俊之(さかいとしゆき)
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 1976年生。福島県伊達市出身。慶応大学院基礎理工学専攻修士課程修了。03年弁理士試験合格。04年弁理士登録。同年、創成国際特許事務所に入所。08年、福島事務所開設に当たり所長に就任。
 地方公共団体や新聞社主催の各種セミナーの講師として活躍する一方、事業モデル『知財制度の活用戦略』を展開。出願から20日で登録査定という早期の権利化モデルを実現。
 東北経済産業局特許室『東北地域知財経営定着支援事業』総括委員、東北工業大学非常勤講師など。


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社員と社長の健康管理・ブラック&ホワイト!

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リスクのクスリ
社員と社長の健康管理・ブラック&ホワイト!
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◆社員が倒れたらブラック企業の予兆!

 「万一、社員が過労で事故を起こしたら…」
というケースは決して少なくない。
 事故の発生により、ずさんな労務管理をしている企業として、本人や親族からの雇用主の管理責任の追及を受けることは免れられない。
 労働環境による事故はしばしばあることだ。
 職場における人間関係によってうつ病になる人、うつ病が高じて入院となり職場復帰さえ困難になる人、近年では決して特別なことではなくなっています。
 職場の管理者や事業主が、精神的症状を看過していたことで、職場や現場での作業中に事故を起こしたり、通勤中や業務上の自動車事故を起こしても、始末書を提出すれば事なきに伏す・・・・といった管理体制では箍(たが)が緩んだ樽のようなもので、どんなに人材を投入したとしても次々と自滅する者ばかりで、定着することがない。経営者が気付かないうちにブラック企業になっているのです。
 ブラック企業に対しては、経営者と社員との立場の違いで認識が大きく違うことがあります。病気(心と身体)で倒れても休暇を取らせてもらえないという不満に対して経営者は、いつでも休めるように普段から仕事をしていればいいのだ・・・・、と。
 会社に不満があるからと退職しても、再就職は容易ではありません。社員の中に労働基準局に訴えてしまいたいと思っている者がいたとしたら・・・・どう考えてもそれはブラック企業ですね。
  後輩社員の不正を見つけて上司に報告したら、その後輩社員は解雇になりましたが上司も責任を取らされ減給になった・・・・と。そのことがあってからその上司は不正を訴えた社員に「減給になったのはお前のせいだ・・・・」とパワハラで迫ってくるようになったというのだ。そして「自律神経失調症」にかかり、1ヶ月半の休職ということになった。
  このように、仕事上のトラブルに関わっていたことにより、『心身症』になって出社することさえできなくなったという事例は決して少なくありません。

◆社長の病気、万一の時は大丈夫なのか!

 社長の病気によるトラブルにも、身体の疾病によるものと、精神的に耐えられなくなるなどの精神障害とアルツハイマーなど認知症の問題があります。
  65歳以上の高齢者の25%が認知症および認知症予備軍だといいます。事業主の半数以上が60歳代と言いますから、本当に意思能力がある経営者はどれだけいるのかと考えると空恐ろしくなります。
 社長が病気になったら、生命保険に加入しているから大丈夫なのか・・・・。病気で入院しているときに必要な入院疾病保険と、死亡またはそれに匹敵する状況になったときの保険金では保障される金額は大きく違います。
 経営者が病気でも後継者が存在して事業承継ができている企業と、後継者不在の企業とでは、後継者不在の企業は従業員にとっては間違いなくブラック企業です。

◆社長が倒れて意思能力がなくなったら?                   

 現状の経営者の高齢化を鑑みると、認知症予防に真剣に取り組み、早期に医師に相談することをお勧めします。病院で医師に、認知症と診断される前に債権と債務のバランスをみて、事業継続か、事業の清算をするのかを判断しておくことは必須の業務です。


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あなたは健康診断や人間ドックの「正常値」で安心していませんか?

『健康とは、あらゆるものに感謝できる心と身体』と『健康に生きるとは健康に死ぬこと』と日々の生活の中にこそ健康の原点があり、メタボ、糖尿病、高脂血症、生活習慣病、鬱状態は『脳疲労』が原因だという。気さくで、終始笑顔で話をされる横倉恒夫先生の著書をご紹介させていただきます。

145-脳疲労に克つ.jpg
角川SSC新書
著:倉橋恒夫

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御縁申

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Risk-Financial-Counselor-Management
       −Heartful Report−
【R.F.C.M ハートフル・レポート 第145号】テキスト版
         −2016年1月5日−
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ちょっと歳時記
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 博多人形にも動物の作品がある…、考えてみれば当然のことなのですが、年末に友人からいただいた『御縁申』です。五円硬貨の上に鎮座し猿に扮した大黒様の博多人形です。「申」には病や厄が「去る」と云う謂われや、ものごとが伸びる…と、縁起の良い年なのだそうです。

 古くから、人形を差し上げた相手の方との御縁を大切にいたします…、そして飾られた方がいい御縁に恵まれますように…との願いを込めて差し上げる習慣があったようです。本誌の読者の方々に人形を準備できませんでしたが、平成丙申の皆様の「夢と希望」が実現し、『リスクの回避』、ご健勝とご活躍をを心からお祈り申し上げます。

 今年も宜しくお願い申し上げます。



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posted by 寛良 at 15:00| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ■【RFCレポート】ちょっと歳時記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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