2015年08月01日

リスク・カウンセラー奮闘記−134

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リスク・カウンセラー奮闘記−135
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●「不動産=ストック資産」の意味を知る

 経営改善計画の相談を受けた際に「試算表」を拝見し、経営者の報酬が従業員給料に比べて異常に高いことを指摘すると、
 「経営者は自宅を所有していた方がいい…」と言われて、自宅購入のための住宅ローンを組むためには社長の月額報酬を上げた…事例がありました。
 しかし、実際に受け取っている社長の役員報酬の半分は未払金に計上となっていて、住宅ローン返済額と生活費の分だけが社長に支払われているのでした。
 この場合、社長の報酬から控除される所得税や住民税、そして社会保険料などは、高い報酬を基準にして算定されていて、実態の社長の手に渡されている報酬額を基に算定される控除額の三倍以上になっているケースがありました。
 また、会社所有の不動産には査定価額の数倍もの根抵当権が設定されていました。
 会社が好況の時に購入した不動産は、バブル経済崩壊後の資金繰りのために担保提供して根抵当権の設定をしたもので、毎月の元金弁済と支払利息が異常に膨張し、営業利益が順調に上がっているにもかかわらず資金繰りが行き詰まっていました。
 経営者は、元金の返済をしない限り「支払利息」も減少しないことは分かっているのですが、根抵当権の設定額に対して、まるで亡霊に絨縛されたかのように、その不動産を売却処分して元金返済し『借入金残高』を減らす行動ができなかったのです。

 幸いにも『金融円滑化法』が施行されたことを転機にして、『事業改善計画書』を作成し、金融機関に対してリスケジュールの申請をし、根抵当権が設定されている不動産処分ができることを知ることになりました。
 1億円の根抵当権が設定されている不動産を3千万円で処分することに金融機関が同意してくれ、2億円の根抵当権が設定されていた不動産を7千万円で売却することに同意してくれたことは、社長にとっては新たな発見でした。遊休不動産の売却処分により1億円の借入金が返済できたのです。
 不動産の売却処分で『不動産=ストック資産』の意味を実体験できた瞬間でした。

 前述の経営者の場合の、自宅所有により発生した「住宅ローンの返済」と「租税(所得税+住民税)」などをどのように考えることが正常なのかも、熟慮するべきではないでしょうか?

●『税務会計事務所』の勇気ある助言が重要!

 債務超過になっている不動産を売却処分して、借入債務を削減していくには『事業再生計画書』を作成することが重要になりますが、意外や意外、税理士も理屈は分かっていても『事業再生計画書』を作成したことがない先生が多いのです。
 また、経営者や会社の所有する不動産を売却処分して身軽になるという社長への助言は、「もしも…気を損ねて顧問契約を解約されるのでは…」という、先生側の都合が先に立ち、改善計画の実行が手遅れになり、事業の再生が可能であった筈の企業が、再生できずに倒産したケースも、残念ながら現実であることは否めません。経営者は、自らの意思で経営改善に立ち向かいましょう。 


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手元に置きたい一冊

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「私がこの本を執筆したきっかけ それは、”新・中間省略登記”は「大変メリットのある手法なのに、なぜ十分に普及していないのか?」という疑問を抱いたことである。」(本文序章より)
「新・中間省略登記」の第一人者フクダリーガルコントラクツ&サービシス代表社員・司法書士福田龍介先生執筆。
 手元に置き、いつも参考にさせて頂いています。

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よく聞く表現なのに間違い!?

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気になる! コトバのあれこれ
よく聞く表現なのに間違い!?
『間違いやすい日本語1000』
NHKアナウンサ室 編/NHK 出版
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 スマートフォンをスマホと呼ぶように、日本語は、長い単語を何でも短くする傾向があると思っていましたが、この本の著者によると、一音節しかないことばは、多音節化するのが一般的だそうです。

 たとえば、昔は「鹿」を「か」と一音で読んでいたのに、「しか」と呼ぶようになりました。同じく、「足」(あ)⇒(あし)、「外」(と)⇒(そと)、「氷」(ひ)⇒(こおり)、「女」(め)⇒(おんな)、「檜」(ひ)⇒(ひのき)と変化したそうです。今も一音で言うことはあるけれど、長く言うことが多いものには、「子」(こ)⇒「こども」、「田」(た)⇒「たんぼ」、「名」(な)⇒「なまえ」、「葉」(は)⇒「はっぱ」などがあります。多音節化する理由は、同音語を区別するためだそうです。

 しかしその流れに逆らう珍しいケースもあります。「う」の一音で「うなぎ」を意味するようになった例です。大きく「う」と書かれた看板を見かけられたことはないでしょうか。
 「う」の看板のもと、うなぎを食べたくなる季節になりました。

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大規模リフォームには保険の活用を!

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大規模リフォームには保険の活用を!
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なるほど納得・・・・不動産!! No.021 株式会社ありがとう・不動産
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 6月に公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターから『住宅相談と紛争処理の状況(2014年)』(https://www.chord.or.jp/tokei/pdf/chord_report2015.pdf)が発表されました。住宅や法律の専門家に相談できるこの団体が発足してから知名度があがるにつれ相談件数も増えていますが、注目したいのは、全体の相談件数に占めるリフォームの相談割合が増えている点です。下のグラフにある棒グラフのオレンジ部分がリフォーム相談で、折れ線グラフが全体に占めるリフォーム相談の割合です。2000年には6.0%だったのが、2014年には35.6%に増えています。こういう数字を見ると、リフォームの際にはぜひ『リフォーム瑕疵保険』を検討いただきたいと思います。

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 『リフォーム瑕疵保険』は、右の図のような手順で利用することができます。まず、リフォームを発注する先は、この保険を利用できる登録事業者から選ぶ必要があります。リフォームを発注したいと思っている事業者が登録事業者かどうか等は、検索サイト(http://search-kashihoken.jp/)で確認できます。あとはその登録事業者に直接、@保険加入の依頼をします。すると、登録事業者が登録している保険会社にA加入手続きをします。この住宅専門の保険会社は、現時点で5社あり、事業者がどの保険会社を利用するのかは、前述の検索サイトで見ることができます。そして、リフォーム工事中あるいは完了後に建築士によるB検査が実施されます。リフォーム瑕疵保険を利用するメリットのひとつは、この検査にあります。リフォーム工事を請け負った事業者ではない第三者による検査があるため、一般消費者にはわかりにくいところも施工内容をチェックしてもらうことができます。

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 もし工事完了後、保険期間内に瑕疵が見つかった場合は、保険会社から登録事業者に保険金が支払われ、それを利用して登録事業者が不具合を修理します。もし、瑕疵が発見された時点で、リフォームをした会社が倒産していたりした場合は、リフォーム発注者に直接保険金が支払われます。この保険を利用するメリットのもうひとつは、ここにあります。リフォーム工事に瑕疵が見つかったとき、リフォーム会社が健全な経営状態であれば、保険がなくとも不具合をなおしてもらうことは比較的簡単です。いっぽう、リフォーム会社が資金不足や倒産状態にあれば、保証を求めるのは困難になります。
 しかし、この保険を利用していれば、そのような心配をする必要もなく、保証を受けることができ、基本的に発注者の経済的負担はありません。
 大規模のリフォームでは、ぜひ検討していただきたい保険です。

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同じような立場の人との交流の場の支援

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気になる数字……60.7%
同じような立場の人との交流の場の支援
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 今年スタートした『2015小規模企業白書』の中にある【女性起業の現状】についのアンケート分析の結果より、女性の起業活動を促進するためには、どのような支援が必要だろうか。
 右図によると、女性が起業時に欲しかった支援は…、
A.同じような立場の人(経営者等)との交流の場⇒35%
B.仕入れ先や販売先の紹介⇒⇒29.1%
C.低金利融資制度や税制面の優遇処置⇒23%
D.経営に関するセミナーや講演会⇒16.5%
E.保育支援や家事支援、介護支援サービスなど⇒5.2%
F.特になし⇒24.3%
 就業経験が少なく、ビジネスにおける知識や経験が少ない女性起業家は、経営課題の相談や、助言をしてもらえる同じ立場の人の存在が、重要のようです。
 商工会や同友会で「交流の場」の提供や取引先の紹介などの支援は女性起業家には必要なのだろう。

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資料:経済産業省委託「女性起業家に関するアンケート
調査」(2011年3月、三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株))

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posted by 寛良 at 12:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ■【RFCレポート】気になる数字 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

今が火災保険見直し最期のチャンス

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今が火災保険見直し最期のチャンス
ファイナンシャルプランナー   山 口 晶 子
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 今秋、火災保険が実質的に値上げされることをご存知でしょうか?火災保険とは一戸建てやマンション、ビル等の建物及びその家財が、火災、自然災害、事故や盗難などにより損害を被った場合に補償される保険なのですが、各損害保険会社は2015年10月以降、10年を超える火災保険の新規契約の引き受けを停止するとしています。今が火災保険を有利に見直す最後の好機かも知れません。

【火災保険料の実質的値上げ】
 近年、台風や集中豪雨、土砂災害などの自然災害が増加していると感じる方も多いのではないでしょうか?各損害保険会社が長期の火災保険契約の引き受けを停止し契約期間の改正に至った主な理由としては、こうした様々な自然災害が多発する状況下は将来の見通しが難しく、異常気象を原因とする建物等の被害の増加傾向に伴い長期契約の収支予測が困難になった為とのことです。
 火災保険は現行の最長の契約期間が住宅ローンの期間に対応し36年なのですが、2015年10月以降は10年超の契約が出来なくなり、契約の更新を繰り返していくことになります。保険料は契約期間が長いほど割安に設定されている為、長期契約が出来なくなることは我々消費者にとって今後の保険料負担が増し実質的な値上げとなることを意味しているのです。
 例えば「損保最大手の損保ジャパン日本興亜が扱う一般的な住宅向け火災保険の場合、東京都のマンションで支払い限度額1千万円だと、保険期間30年で保険料は10万910円で、保険期間10年だと保険料は3万8130円。単純に3倍すると30年契約より13%高くなる。」(出典:火災保険、最長保障10年に短縮 実質的な値上げに:朝日新聞デジタル)とありました。尚、この様な試算は現在の掛け金であり、天災の多発状況によっては契約更新時の保険料は更に負担が重くなる可能性がある事も指摘しておかねばなりません。

 また火災保険に原則付帯である地震保険も、2016年秋以降に保険料が段階的に引き上げられることが決定しています。最新の研究から大規模地震の発生確率が高まった太平洋側の一部では、50%を上限に大幅な値上げが予想される状況です。

【火災保険を見直すポイント】 
 皆さんはご自身が加入している火災保険の補償内容をご存知でしょうか?火災保険の補償の範囲は幅広く、火災による損害に留まりません。
主な保障内容は次のとおりです。
@火災・落雷・破裂・爆発(火事、落雷による家電製品の故障など)
A風災・ひょう災・雪災(台風や大雪による家屋の破損など)
B水濡れ(漏水による水濡れ被害など)
C盗難(泥棒に貴重品を盗まれたなど)
D水災(洪水による建物や家具への被害など)
E破損・汚損(偶発的な事故による家屋や家具の破損など)

 火災保険の見直しをしていると不要な補償が付いていたり、逆に必要な補償が付いていないことが少なくありません。その代表的な例として先ず「水災」が挙げられます。高台の住宅や高層マンションでも補償が付いている場合が多いのですが、こうした物件に果たして水にまつわる自然災害の危険がどれ程あるのでしょうか?一方、河川に近い土地の建物には水災への備えが必要であるのに補償が付いておらず、その契約内容に驚かされたこともあります。

 火災保険は物件購入時に不動産会社に任せきりであったり、一度契約すると見直さない方も多いのですが、既存の契約を解約すると何十万円単位でお金が戻ってくる場合が多いのです。
 もし長きにわたり火災保険がご加入時のままなら、念のため万一の事態への備えとして安心な補償内容の実現と割安な長期契約のご検討をなさってみてはいかかでしょうか?私は10年超の長期契約で保険料を抑える最後の機会となる9月末までの切り替えをお勧めしています。

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【山口 晶子さん・プロフィール】

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 横浜市在住。ファイナンシャル・プランナー(AFP)株式会社RKコンサルティング 所属。 
日本FP協会会員。神奈川県ファイナンシャルプランナーズ協同組合正会員
ライフプラン、保険、年金相談の他、セミナーでの講師も務める。

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中小企業の9割を占めるのが小規模事業者!

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リスクのクスリ
中小企業の9割を占めるのが小規模事業者!
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◆小規模事業者こそ「経営計画」をつくろう!
 日本の全国にある企業数は412万8千企業があり、その40%強が法人企業で170万社、個人事業主が240万社あります。
 170万社の法人の中には株式会社、農業法人、社会福祉法人、NPO法人、独立行政法人なども含まれており、総てが営利目的の法人ではありません。
 また、2014年の国税庁の発表では、法人企業253万5272社の内、何と70.3%の177万6253社が赤字であるとの結果にも驚きます。

 以上のことから、法人税を納税している企業は、わずか30%弱であるという。その30%の企業の内、「辛うじて黒字」という企業がほとんどで、十分に黒字が出ている企業は、想像以上に少ないようです。
 景気の推移は毎年上下していますが、1万社〜1万5千社の企業が倒産(破産)しているのも事実です。

 2014年6月20日に成立した『小規模企業振興基本法』を受けて、「小規模事業者持続化補助金」をはじめとする各種の補助金制度がありますが、申請には『経営計画書』の作成を要件としているので、およそ60%の経営者が初めて『経営計画書』の必要性を理解することになります。

 『経営計画書』を作成した後の経営者は、それが大きな転機になっていることも分かっている。

 その変化とは・・・・
◆他の補助金等の活用にも関心を持った⇒51.7%
◆自社の強み・弱みが明らかになった⇒50.8%
◆新たな事業を企画できた⇒50.3%
◆事業の見直しを行うきっかけとなった⇒43.3%
◆自社の事業に優先順位をつけられた⇒31.3%

 このように、真摯に経営に向き合おうとする意識が生まれたという結果が出ていることは、大きな成果であり、補助金申請の為に作成した『経営計画書』が、金融機関からの信用を高める結果になっている。

◆小規模事業者は地域密着の強みを活かす!
 小規模事業者は、大手企業のグローバル産業とは異なり、特定の地域や人間関係に密着しながら経済社会の中で雇用を支え、流動的かつ有機的に活動していてこそ、事業継続ができるのが実情であります。

 しかし少子高齢化、過疎化、大手量販店との競合、廉価な海外製品との競合、経営者の高齢化、事業承継者の減少などの課題により、小規模事業者を取り巻く経済環境は、ますます厳しさを増しています。

 『中小企業基本法』では、中小企業の成長発展を基本理念として掲げ・・・・
◆企業の自主的な努力を促すための経営革新
◆創業促進や経営基盤強化の取組支援
を規定して、小規模事業者の事業継続(BCP)と成長発展(売上げ、利益、従業者数などの成長)のみならず、技術力の向上、知的財産の発掘などに視点を向けている。

 しかしながら、国策による支援態勢とは裏腹に、組織的発展を志向しない「維持・充実型」の小規模事業者が77%もいるという現実は、何を意味するものなのだろうか。
 経済社会の動きは『小規模基本法』の制定により、現状を打破して成長しようとする事業主と、現状維持を考える事業主との行動力における格差は一層乖離することは明らかとなることでしょう。

 大きな資金力を持たない小規模事業主が、何よりも大切にしているのは人間関係の構築であり、事業主が求めているのは、販路拡大や、最新技術、最新情報の収集と活用であることから、組織だった事業主の交流の場を企画・提供することが求められているようです。

 異業種による情報交流だからこそ生み出される新たな発想による商品やビジネスモデルが、地域経済を活性化させ、それに対して行政や金融、学校の研究室などがしっかり支援することで、今までにない地域密着型の経済サークルが誕生し、経済の活性化と雇用創成が実現できるに違いありません。小規模事業主の小回りが効くフットワークが新社会を創ることでしょう。


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鷺草(サギソウ)

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Risk-Financial-Counselor-Management
       −Heartful Report−
【R.F.C.M ハートフル・レポート 第140号】テキスト版
         −2015年8月1日−
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ちょっと歳時記
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 7月の末から9月頃にかけて純白でギザギザのある花弁の花が咲く。湿原から飛び立つ白鷺の姿を思わせる可憐な花です。

 鷺草(サギソウ)は、日当たりのよい湿地に生え、地下茎の先端にできる球茎により繁殖し毎年2〜3倍程ほどに増えますが、最近では園芸用の山野草として栽培されています。

 江戸時代初期にはすでに栽培の記録が残され歴史は古いようです。

 園芸用があるにもかかわらず自生地がら盗掘する例も多く平成9年8月に環境庁の「植物版レッドリスト」で「絶滅危惧種」に指定されています。

 【花言葉】清純、繊細、夢でもあなたを想う


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